宇宙は数学という言語で書かれている

文学少女
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公開:2024/7/13

 最近、テストが続いている。その中に「解析力学」のテストがあった。「解析力学」というのは、物理学の一分野で、美しい理論だ。一分野とは言ったが、解析力学というのは何か特定の現象についての理論というよりは、自然現象を記述する一つの言葉、フォーマリズムであって、広い視野を持っている。物理学の魅力というのは、このように、自然法則、つまり、この世界の決まりを述べる言葉であるというところにあると、僕は思っている。「宇宙は数学という言語で書かれている」というガリレオの言葉は、このことを端的に示している、美しい言葉だと思う。

 僕が物理学に惹かれたきっかけは、万有引力だった。万有引力の数式には、様々な情報が詰まっている。惑星の公転の軌道だとか、公転の周期だとか。僕は、教科書に書いている、一行の、小さな数式に、はるかに大きい惑星の軌道の情報が詰まっていると知ったとき、なんて美しいのだろうと感動した。数式によって、この宇宙の決まりを書くことができるということに、僕は惹きこまれた。僕らはこの紙の上で、遥か彼方にある、大きな大きな星について語ることができる。果てしなく広大な宇宙のことについて語ることができる。現実の世界ではなく、論理の世界の上で築かれている数学が、この世界のことを記述する言語になるというのは、やはり、とても不思議で、面白い。

 物理学というのは、この世界を、宇宙を知りたいという、遠い昔からある人類の欲求を叶えようとする学問だと、僕は思う。