爽やかな朝だ。僕はどうしても早く起きてしまう性分で、しかも旅先の旅館となると、あまりよく眠れず、早朝に目が覚めてしまう。僕は五時五十分ごろに目を覚まし、風呂は六時からということだったから、風呂に行ってきたところだ。部屋にいる人を起こさないように、そっと襖を開けて。僕は今、旅館にある椅子二つとテーブルからなるあの空間にいる。そこでこの文章を書いている。カーテンを開け、早朝の白い光が部屋の中に刺しこみ、小鳥の綺麗な鳴き声が聞こえてくる。風呂でさっぱりした後、小鳥の声を聞いていると、気分がいい。小鳥は木の枝の上をちょんちょんと飛びながら、チュンチュンと鳴いている。ほんとうに、爽やかな朝だ。僕は、昨日のことを書こうとして、今こうして書き始めたのを忘れるところだった。でも、昨日はたくさんの出来事があったから、何を書けばいいのか迷ってしまう。昨日は天気が良くて、澄んだ青空が広がっていた。夏が終わりつつあるというが、まだ暑くて、大きな入道雲も浮かんでいて、まだ夏だなぁと感じた。