夢日記(9/24)

文学少女
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公開:2024/9/24

ここは暗いから気をつけた方がいい、と、僕は坂を登ろうとする子供たちに言った。何しろ本当に真っ暗で、先がよく見えない、上り坂だった。とても短い、橋の下、トンネルのような曲がり角を抜けると、そこに上り坂があった。僕の後ろから婦人が乗った自転車が、暗い坂を何事もないかのように登って行ったから、僕はその自転車についていくように、坂を上った。その途中、右側にある家に僕は帰った。そこは祖父母の家だった。電気がついてない真っ暗なところから入るのは怖かったというか、何か嫌な予感がするというか、以前そこから入って嫌なことがあった記憶があったから、僕は明るいところから入った。床が石の玄関のようなところだった。段差があって、上ったところにある木の床に、おばあちゃんの頭が置いてあった。おじいちゃんの頭だったような気もしたが、おばあちゃんの頭だった。ぼくは、おばあちゃんがついに亡くなったのだと思った。前から体調が良くないと、言っていた気がしたので、とうとうか、という気持ちだった。おばあちゃんの頭の傍に、切り取られたおばあちゃんの耳もそこにあった。耳は綺麗に切られておらず、ハサミで切ったように角張ってしまっていた。切るのがあまり上手くないのだろうと思った。亡くなったあとの作業をしているのだと思った。亡くなったら、たしか切り刻んでバラバラにしなきゃいけないから、そうしているのだろうと僕は思った。その切り取った耳から、透明のよく分からない液体が僕の足に垂れてきて、僕は思わず飛び上がってしまった。左の真っ暗な部屋からお父さんが出てきて、神妙な面持ちで右側の部屋に行った。右側の部屋には、首を切られて、俯く姿勢で座っているおばあちゃんの死体があった。その奥でお母さんは泣いているのか、よく分からなかったが、とにかく、神妙な様子で座っていた。おばあちゃんはさっき亡くなったようで、おじいちゃんはおばあちゃんを刻んでいるようだった。おばあちゃんの首には切られた痕が残っていた。でも、頭が半分まだくっついているようだった。僕は頭がない死体があるものだと思っていたから、どういうことだろうと思ったが、さっき玄関で見たおばあちゃんの頭は横顔からの角度で見たので、気づかなかっただけで、あれは半分の頭だったのだと思った。