僕の青さはあとすこしで朽ち果てるだろう。それは若さ、それは傲慢さ。現実を前に跡形もなく朽ち果てる前に、僕は青さを残すべきだろう。サリンジャーのように。花びらが散っていくように、青さが散っていくのが、僕にはわかる。抽象的な何かとの戦いがなくなっていくのが、僕にはわかる。それでも、まだ僕に青があるのが、僕にはわかる。この青とはなんだ。きっとそれは、抽象的な憂鬱と爆発と涙と怒りと愛だ。十八歳のころの文章を読んで、その青臭さに辟易とした。それと同時に、僕はかなしくて、さみしかった。もうこの絢爛な青さがないことがわかったから。あの頃の青さが、しみた。残り少ないこの青で、青いものを残したくなった。青さだけで、傲慢な絶望だけで、走り抜けたい。走れ、走れ、青で、走れ。振り返るな。恥じるな。走れ。世界に全身で立ち向かっているそのどうしようもない絶望を走れ。走れ。足元を見るな。スピードを落とすな。とにかく走れ、走り抜け!