ここまでバチバチに予習したのは初めて、というくらい腰を据えて事前に情報を蓄え、映画『オッペンハイマー』を観に行った。具体的には友達と3人で集まってそれぞれの得意ジャンルで集めてきた情報を分け合ってプレゼン大会をやり、おかげで我々は原爆のメカニズムを知り、当時のウラン鉱石が主にどこで取れたかを知り、物理学者の功績に親しみ、戦後の冷戦構造の大まかな見方を身に着けた。
そこまで準備して映画を観るとどうなるか。
大体想像はしていたけれども「ここ進研ゼミでやったところだ!」の連発で、映画鑑賞と学習者の喜びがぐっちゃぐっちゃになるので、結局これでよかったのだろうかとエンドロールが明けてからひとり、座席で反省した。
ゼロ準備のひとと観に行ったけれども、それでもまったく支障なく観られたらしいので、これを読んだ人は怖気づくことなく手ぶらでいってほしい。