物価高

ブセさん
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近所に好きな寿司屋がある。この寿司屋の近所に住みたいからこの地に引っ越してきたくらいに好きだ。実家の母が「ちょっと近くに住んでほしいな~」みたいな空気を出していたのに、まだ商売をやるくらいに元気だし、たぶん実家の近くに住んだらLINEひとつで皿洗いに駆り出されるし、そういうなんやかやもあって今の住処に決めた。寿司屋には引っ越してすぐは特にねっしんに通った。

そしてコロナ期間の自粛を挟み、インバウンド需要が帰ってきた。もうすんごい並ぶ。海外のお客さんは引きも切らず、毎日長蛇の列を作ってその寿司屋に並ぶ。いつの間にやらカウンターの中も外も、大概の店の人がカタコトの英語を話せるようになっていた。あまりに並ぶので店内で食事をするのはもう難しい、たまに電話をかけて握ってもらう。今日電話をしたらもう「上」とか「特上」というのはなくなってしまって(物価高で昔の値段では握れないという)お好きなネタを言ってくだされば握りますよ、という感じになっていた。色々変わっていくな、と思いながらいま味噌汁を作っている。