実は恥ずかしながら積んだまま読んでいなかったので読んだ。
圧倒的に生産性を高めるために必要な「知的生産の本質って何だろう?」という問いかけから始まり、その鍵が「イシュー」である。という冒頭で始まる。
イシューに対する理解を深め、生産性を上げてできるビジネスマンになれ。というメッセージが込められており、生産性を上げて成果を出したいビジネスマンにとってとてもタメになるエッセンスが詰まった1冊であった。
印象に残った3つのこと
悩まない、悩んでいる暇があれば考える
イシューを見極める
毎日の小さな成功からはじめる
悩まない、悩んでいる暇があれば考える
本書では、
「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること 「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること
というように定義していた。自分は一つの基準として言語化できないものはいくら考えても時間が溶けるので、すぐ周りに聞くようにしている。
人間は言語化できない=理解ができていないということなので、上記で言うと「考える」際は声に出してみたり、文章にしてみる。それができないのであれば一生悩んでも解はでないので、人に相談したりそのことについて考えるのは一度ストップした方がいい。
この「悩む」と「考える」の違いを理解することは知的生産性において非常に大事だと述べられていた。
イシューを見極める
本書で紹介されている「イシューからはじめる」という考え方には、「問題を解く」よりも「解くべき問題を見極める」ことが1st stepと記されている。
我々は限られた時間の中で効果的な成果を出すことが重要で、そのためには「重要なイシューを選定し、それをより高いクオリティで解決する」ことが重要である。
ここで、重要なイシューってなんだ?と疑問に思ったが、本書では、イシューの定義として以下の2つが述べられていた。
A) 2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
B)根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
日常にありふれている、「問題かもしれない」と言われているほとんどは、実は本当に取り組む必要のある問題ではないので、それらは解かないと言う意思決定を正しく下すことが重要だと感じた。
毎日の小さな成功からはじめる
本書では、「知的生産性を上げるTipsや本質は伝えたので、あとは自分で経験する以外の方法はない。」と言う文章が終わりに述べられている。
結局自転車に乗ったことない人に乗ったことがある感覚がわからないのと同じで、実際にやってみることが必要。
個人やチームで検討したものが本当にイシューであれば、確実に新しい判断が行われ、それに基づいて次の課題に進む、あるいは明確な変化が起こる。
それは ステップに進むことかもしれないし、見えていなかった新たなイシューが顕在化することかもしれないこうなると明らかに自分は意味のあるイシューをつかんだ、ということがわかる。
毎日の仕事・研究のなかで「この作業って本当に意味があるのか?」と思ったら立ち止まってみる。そして、「それは本当にイシューなのか?」と問いかけることからはじめ、小さな成功を積むことが重要だと感じた。