カリギュラ効果とは、ある行動を禁止・制限されると、かえって興味が湧いてやってみたくなる心理効果のことです。
この効果は、1980年の映画『カリギュラ』に由来しています。この映画は、ローマ皇帝カリグラの残虐な生涯を描いたもので、過激なシーンが多く、アメリカのボストンでは上映禁止となりました。しかし、この禁止宣言によって、逆に映画への興味が沸騰し、ボストンでの映画の売り上げは大幅に伸びたという逸話があります。
カリギュラ効果は、心理学における心理的リアクタンスの一種です。心理的リアクタンスとは、自分の自由が奪われることを嫌がる反応です。禁止や制限によって、自分の自由が奪われたと感じた人は、その禁止や制限に抵抗する心理が働き、かえってその事柄に関心を示し、実行したくなるのです。
カリギュラ効果は、マーケティングや広告などにおいて、効果的に活用されています。例えば、
商品を「限定販売」にする
商品の「購入条件」を厳しくする
商品の「危険性」を強調する
といった方法で、消費者の興味や購買意欲を高めることができます。
カリギュラ効果は、人間の心理の原理の一つであり、ビジネスや日常生活においても、様々な場面で活用されています。