この記事はアクセシビリティ Advent Calendar 2023(https://adventar.org/calendars/8584)の3日目の記事です。
ここ数年、スーパーや飲食店などでセルフサービス端末(セルフレジや注文用のタブレットなど)の導入が一気に進んでいますね。
店員さんを介さずに注文や会計ができる便利なセルフサービス端末ですが、不便さを感じることもあります。この記事では、母と私が体験したセルフサービス端末の使いづらい・分かりづらいをゆるく書きたいと思います。
私と母がセルフサービス端末を使っているお店は、主にスーパー・牛丼屋・ファミリーレストラン・書店で、私は近眼と乱視でメガネを常用しており、家族は60代で老眼と視野の欠け(まだ自覚がない程度)があり、小さな文字を読むときはメガネを使用しています。
内容が理解しづらい
飲食店にあるタッチパネルのメニューは写真や文字を拡大することができないので、文字が比較的大きく読みやすい項目があればその中から商品を選ぶ(母)
文字が小さく読めないものが気になる場合は、そのメニューの内容を私が読み上げることも。
メニュー項目にそのお店独特の名前がつけられていると、その項目を選択肢から外してしまう(母・私)
タッチパネル内に点滅するボタンがあると、選択する項目は別にあるのに点滅が気になってしまう(母)
文字が読めず「何もわからん!でもなにかが起こるだろう!えいや!」で点滅するボタンをタップすることも。
レジのタッチパネル内に点滅し続けるボタンがあり、正しい操作を行っても変わらず点滅し続けるので操作を間違えたか不安になる(私)
操作が分かりづらい
タブレット端末での商品注文時、ステップが多いと商品を注文したつもりが注文完了になっていない(母・私)
商品選択→数量選択→オプション選択→最終確認という流れの場合、最初の商品選択の部分で操作を終えてしまう事が多い
飲食店の配膳ロボットの配膳完了の操作がお店によって違うため混乱する(母)
本体のボタンを押すのか、本体の液晶画面のボタンをタッチするのか操作がわからない
焦らなくてもよいのに焦ってしまう
一定時間ごとに端末から「ご注文の商品を選んでください(飲食店のメニュー)」「商品をスキャンしてください(スーパーのセルフレジ)」と音声が流れ、時間制限はないのに「早くしないと」と焦ってしまう(母)
場所がわかりづらい
店によってレジの機械が違い、バーコードを読み取る場所やお金を投入する場所がわからない(母・私)
特にお金の投入口の色分けがなかったり、文字で何の投入口が書かれていないと投入するまで時間がかかる
ここに小銭を入れてもいいのか?というデザインの小銭投入口があり、不安になる
使いづらい・分かりづらいをいろいろあげてみましたが、母にセルフサービス端末を利用するときに何が一番不便が聞いてみたところ「文字が読めないこと」が不便に感じるそうです。
先にあげたもの以外にも、日常でアクセシブルではないものに遭遇すると、自分の知らない分野のアクセシビリティはどうなんだろう?と思うことがあります。 自分のインターネット上の観測範囲では、特にウェブへのアクセシビリティや盛り上がりや障害への理解を感じる一方、普段の生活ではまだまだアクセシビリティが足りないものやサービスが多く、残念に思うこともあります。
来年4月には改正障害者差別解消法により、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されますが、このような法などの規制によらずともモノやサービスが誰でも当たり前に利用でき、誰もが過ごしやすい世界が広がるといいなと思っています。