職場のPCで、前にいた拠点の施設予定につい目を留めてしまう。
「〇〇様 ご家族面会」という文言を見るとなんだか嬉しい。所属していたユニットの利用者さんの場合はとりわけ。
馴染みの利用者さんたちの顔を思い浮かべて、娘さんとゆっくり時間を過ごせたかな、息子さんと相変わらず愛のある喧嘩口調でわいわい話したのかな、お孫さんたちと何をして遊んであげたのかな、と思う。ちょっとほっこりする。
「〇〇様△△病院お迎え」とあると、ドキッとする。〇〇さん入院してたの?!、状態急に落ちたのかな…、それともどこか折った?? 休職&異動を経て、前の職場で最後に働いた日から早くも3ヶ月。そりゃ利用者の状態も変わるが、心配してしまう。
そして1番胸にくるのが、「〇〇様ご家族 お荷物引き取り」。退所を意味する。基本的には、お看取りをした、ということになる。
私は、最期までケアをしたかった。入職してから9ヶ月間、毎日のように顔を合わせ、さまざまなケアを行い、受け入れられて、拒否されて、感謝されて、怒られて。脈絡のない話にじっと耳を傾けて、ひょんなことからその人の歴史や人柄を知れたりして。背中をさすって、さすられて。ただただずっと隣にいて。そんなふうに共に過ごした利用者さんたちが「生ききる」そばに、私もいたかった。
私ももう少し我慢すれば、お看取りできたのかな、と考えてしまう。我慢なんて到底できる状態じゃなかったけれど。
今日もひとり、馴染みの利用者さんの訃報に触れた。よく私の手をとって、「あんたの手が好きなんだよ〜」と優しく笑ってくれたおばあちゃん。
さみしいよ。
休職直前、何気なく私の手をとって言われた「お互い身体に気いつけようなあ」にどれだけ救われたか。私はあなたの手が好きだった。
ありがとう。
合掌。