八百万のOSSを始めて少し経った。まだ10回行く前だが、状況が大分変わってきた。
Podcastは、外から規模感がかなり分かりにくいメディアだと思う。YouTubeのように再生数が見えるわけでもなく、SNSのように拡散数が見えるわけでもない。配信している側からはある程度の数字が見えるけれど、外から見えるものはかなり限られている。
その中で、Apple Podcastsのランキングはほぼ唯一、外から見える露出のようなものになっている。
八百万のOSSは、今のところApple Podcastsのテクノロジーカテゴリーで最高6位まで行っている。ランキングの仕組みは分からないし、そこだけを目標にしているわけではない。ただ、OSSや技術の話をしっかりするPodcastでも、ちゃんと聞いてくれる人がいるのだという手応えにはなっている。思っていた以上に強い需要を感じる。

最近だと、fukabori.fmで紹介してもらった影響も大きかった。Podcastの流入元はよく分からないが、時系列的にはfukabori.fm経由で聞き始めてくれた人が多いように見える。fukabori.fmを聞いている人と、八百万のOSSを聞いてくれそうな人はかなり重なっていると思うので、そこで紹介してもらえたのは大きかった。
八百万のOSSを始めた理由の一つに、技術の話をちゃんとするPodcastがもっとあっていいのではないか、という思いがある。
世の中には雑談を中心にしたPodcastがたくさんある。それを否定するわけではないが、自分は雑談中心のPodcastを聞かない。聞くなら、何かについてちゃんと話しているものを聞きたい。
OSSの名前を紹介するだけではなく、なぜその設計になっているのか、どういう歴史があるのか、実運用でどこが難しいのか、メンテナンスで何が問題になるのか。そういう話を聞けるPodcastがもっとあってほしいと思っていた。
それなら自分たちでやってみよう、ということで八百万のOSSを始めた。
始めるときは、雑談系のPodcastが多い中で、完全に逆張りするような行動だと思っていた。需要が本当にあるのかは分からなかった。ただ、今の数字を見ると、需要があるのに供給が少ない状況だったように思う。
実際、八百万のOSSでは、かなり真面目に技術の話をしている。systemd、ブラウザ、nginx、memcached、HTTP/2・HTTP/3など、OSSや技術の設計、実装、運用をできるだけ掘って話している。自作OSSの話もするし、普段の開発や運用で見えている話も入れている。技術の話が聞きたい人に対して、しっかり技術の話をキャッチアップできる内容を目指している。
ちなみに、これからはゲスト回も少しずつ出していく予定でいる。ただ、ゲストに頼る番組にしたいわけではない。ゲスト回は多くても半分以下に抑え、普段の通常回を軸にしつつ、ゲストにしか話せない特別な回がたまに来る、くらいの形にしたいと思っている。
ゲスト回を混ぜることで、番組の露出を少しずつ増やしていきたいという意図もある。Podcastは外から見つけてもらうのが難しいので、ゲストの人をきっかけに、まだ八百万のOSSを知らない人へ届く機会は増やしたい。ただし、それは有名な人を呼んで伸ばすという意味ではない。その人だから話せるOSSや技術の話をちゃんと聞く回にしたい。
ゲスト回が増えても、番組の中心は「技術の話をしっかりする」ことから動かさないつもりだ。
Podcastが伸びてきたからこそ、やることを変えたりはしない。今やっていることを変えずに、淡々と更新していくつもりだ。
まずは週1で続ける。派手なことより、ちゃんとした技術の話を積み上げていきたい。