今の会社に入って少しだけ戸惑ったのが、それぞれの開発チームに変わった名前がついていること。
僕のチームはプロダクトの開発を担当しているチームなので、普通だったら「◯◯プロダクト開発チーム」(◯◯はプロダクト名)みたいな名前で呼ばれると思う。
だけど、僕のいるチームはyabusameチームと呼ばれている。プロダクト名とは何も関係がない。「鏑流馬のようにすばやく的を射る」という思いが込められている。
最初は「なんかちょっと変わったこだわりなのかな。エモいな」と思っていたのだけど、だんだんと「なるほどこれはいいものだな」と考えるようになった。
チームが先にあるからだ。
「◯◯プロダクト開発チーム」だと、先にプロダクトがあって、そこにメンバーが集まっている形になる。そうなると、どうしても主役はプロダクトになりがち。チームは2番目。
それが「yabusameチーム」だとチームが先にある。このチームで、的を射るように◯◯プロダクトを開発していこう!ということになる。
実際に僕たちは「yabusameチームとして、僕たちはどうありたいか。何を実現したいか」ということを議論した。チームが僕らの中では自然と先になっていたのだ。
その次に、実現したいことのために、どんなプロダクトをどのように開発していくか、ということを話した。
チームとして他のチームのサポートをしたときも、◯◯プロダクト開発チームがサポートしにきたよ、じゃなくて、yabusameチームがサポートしにきたよ、って感じで、プロダクトに関係なくすばやく適切なサポートができるように動いた。
この、チームの名前づけは、ちょっとしたことだし、チーム名からプロダクト名がすぐには分からなくて不便だなと(特に入社したての頃は)思ったし、ちょっとむずがゆい気もするし、そもそもこれがそこまで狙ったものなのかは分からないけど、でも、チームファーストをうみだす良い仕掛けになっていると感じる。
会社が大きくなっていくと、こういった文化は薄まっていくのかなと思うので、いつかはなくなっちゃうかもしれないのだけど、僕はこの文化は好きだから、しばらく続くといいな。
チームトポロジーを読みながら、そんなことをふと思った。