言葉を尽くした

 今年はもう休むと決めてから自分でも焦るほどに言葉が出てこなくなった。わざわざ書き起こすほどの事でもないなと思ってしまうとか、刺激的とは程遠い生活であるとか理由はさまざまあるけれど、なにより最適な言葉を見つけられず、遥か彼方からやってきた思考は頭の中でたちまち泡沫となって「まぁ、いいか。」の繰り返しになっている。

 歯磨きをしながら歯磨き粉の成分表を眺めるたび、知らないカタカナの羅列に目眩がする。

 結局、私は私の世界でしか生きられない。知らない事すら気が付かないままに一生を終えるのだと考えると少し寂しい気もするけれど、私は神様ではない。裏を返せば、不都合なものだって目に入れなければ無いものと同じだ。例え子どもがコンロのグリルに爪楊枝をぶちまける音がしても、それを目に入れるまでは『何も起きていない』。認知をコントロールをできるとしたら、私は私の世界の神様にだってなれるのかもしれない。

 ジェットコースターのような気温に振り回される。冬の西陽はどうして夏よりもずっと強く輝いているのだろう。

 Amazonのブラックフライデーで直前で値上げしてあたかも安く見せている店舗って夏祭りに屋台でぼろ儲けしたい人たちくらいナンセンスじゃない?

 スキマ時間に福袋を調べるのが楽しい時期になってきた。