かなり長い間試行錯誤を繰り返していた、PCデスク周りの環境整備が、ついに私の中で「完成」と言っていい段階まで到達しましたので、堂々と自慢することにします。いわゆる「作業環境晒し」というやつですが、noteで公開できるような高い美意識のもとでやっているものではないので、こっちに書くことにしました。どこまで汎用性のある内容かわかりませんが、何かしらの参考になれば幸いです。そしてかなり頑張ったので褒めてください(直球)
なお、一応お断りしておきますが、これは4~5年かけて少しずつ買い揃えていったものの集大成です。これらを一気に爆買いするほどの収入と漢気があるわけではありませんので、ご了承ください。こう書いておかないと、何より自分がこの物量に引いてしまったので……
完成形
PCデスクと言いながら写真が2枚ある。
今回の環境整備にあたり、自分の中で目標としていたのは次の4点。
PC本体を、モニター(≒自分の定位置)から離れたところに置く
ラックの中にすべての機材を集約する
テーブルの上の物は可能な限り減らす
運用中にケーブルの付け替えを行わないで済むようにする
1.については、顧客が欲しいのはドリルではなく穴、という例えに似た話で、日々の生活の中で自分が接したいのは、PC上で動くブラウザやアプリケーションであって、ハードウェアとしてのPC本体ではない。触る頻度の低いものが手の届く場所にあっても意味がないので、自分の前にはモニター類だけを置いてすっきりさせることにした。PCとモニターは長いケーブルで繋げばよいので。
図示するほどのことでもなかった。
もっと切実な理由として、幅の狭い机を使っているので、足元にPC本体を置いてしまうとこの椅子が収まらない、というのもある。
2.について。ルーターだったりNintendo Switchだったり、ケーブルで結線しないといけない機材は、PC以外にもいろいろ存在する。自室の場合、窓の近くにONUを置かなければいけないという制約があったので、その付近にすべての機材を集約させてしまうことにした。ラック内での定位置が決まっていれば、引っ越した際の再現性が高いというのもある。
3.と4.はその名の通り。単に机が小さいので、ケーブル類を含めて、デフォルトで置かれている物の数は可能な限り減らしたい。
机の上
① 机:今回の模様替え前から使っている、ふつうの組み合わせデスク。左側に大きな本棚に置いている関係で、簡単には大きなサイズに置き換えられないということもあり、今回はそのまま使用。
② Creative Pebble Pro:USBオーディオ・Bluetooth・アナログ接続の3系統を切り替えて使えるPCスピーカー。
③ Orico USB3.2ハブ:PCに繋ぐ必要があるものは、すべてこのハブ経由で接続させている。デフォルトで接続しているのは指紋認証デバイスとBluetoothの親機。
④ Xiaomi Mi Computer Monitor Light Barのコントローラー:モニターライトの無線コントローラー。無線コントローラーが付いて1万円切りは破格だと思う。上に載っているのはこれ。
⑤ モニターアーム:メーカー失念。モニター台を使っていたこともあったのだけど、台の下がデッドスペースになってしまうので、広く使えるモニターアームに乗り換えた。2台のモニターを個別に動かしたいので、1台用を2つ使っている。
⑥ Keychron K1(赤軸・テンキー付き。テンキー付きは終息):「メカニカルキーボード」「Bluetooth対応」「フルサイズ」「日本語レイアウト」という、地味に珍しい条件を満たしている、お気に入りのキーボード。世間的にはテンキーレスが主流だと思うのだけど、左手でマウスを使うので、テンキーが右側にあることをデメリットだと感じていない。奥のキーが若干押しづらいという弱点があるので、裏に戸当たり用のゴムを貼って高さを調節している。
⑦ Microsoft Bluetoothモバイルマウス 3600(終息):甲の高さがちょうどよくて、ずっと愛用している定番マウス。入手性が悪く、廃番になりそうな噂もあったので、予備を3個確保している。
⑧ サンワサプライ アルムニウムマウスパッド(廃番):適度な重厚感と安定感のあるマウスパッド。かなり前に廃番になっているが、この落ち着いたツートンカラーがいい。
⑨ Anker PowerExpand USB-C & Dual HDMI アダプタ:USB-CからHDMI2系統への変換アダプタ。在宅勤務の際に社給PCを接続することで、2枚のモニターが仕事モードになる。
⑩ Baseus PowerCombo 65W(終息。リンク先後継品):USB4ポート・AC2ポートの充電器。在宅勤務時の社給PCの電源・あらゆるものの充電・光学ドライブの追加電源など多彩に使える、ある意味、このデスクトップの肝。似たような充電器はいろいろなメーカーが出しているけど、その中でもフットプリントが非常に小さいので、机の上でも存在を主張しないのが偉い。
モニターの上
⑪ モニター:型番は違うけど、2枚ともAcerの21.5インチ FullHD。机の幅を考えたら4K1枚でもいいんだけど、後述するように違うデバイスからの映像を同時に表示できるのがかなり便利。
⑫ Xiaomi Mi Computer Monitor Light Bar:④の本体。
⑬ 水平器:モニターが斜めになってないか時々不安になるので。
⑭ Switchbot 温湿度計プラス:今のところはホームオートメーションのトリガーにはせず、純粋な温湿度計として使っている。
⑮ TickTime:いわゆるポモドーロタイマー。仕事中の時間管理等に。
⑯ LaMetric Time:カスタマイズ可能なスマートクロック。いろいろ機能を追加して遊んだりできるけど、純粋な時計としてもレトロでお洒落。
⑰ ディスプレイボード:モニター上収納の必需品。
机の下
ここを含め、ケーブルはすべて太めのケーブルチューブかケーブルスリーブで束ねている。編組のケーブルスリーブのほうが見た目がいいので、本当はすべてそちらで統一したかったのだけど、束ねるべきケーブルが増えすぎてまとめきれない場所が出てきてしまったので、幹線級のところにはケーブルチューブを使っている。
⑱ イセトウ テンダー・ワイド:机に後付けできる引き出し。USBハブや充電器に繋ぐケーブル群などの収納に使っている。
引き出しの中身。ケーブルの種類ごとにバンドの色を分けている。
⑲ Garage ワイヤーケーブルトレー:ケーブルを床に這わせないためには必須となるケーブルトレー。目立つ色にしようと思ってレッドにしたが、そもそも設置先が目立つ場所ではなかった。
⑳ ag WHP01K:Bluetoothヘッドホン。引き出しに入っているCreative BT-W3と併用することでaptX LLにも対応できる。
㉑ Fostex TH7(廃番):②のヘッドホン端子に接続して使う有線ヘッドホン。ターコイズブルーのカラーリングに惚れて買った。バッテリーを気にせず使えるのでこっちのほうが使用頻度は高いかも。
㉒ Panasonic ザ・タップX:ここまでの機器群の電源供給に使用している、超ド定番の電源タップ。あえてほかの電源タップを選ぶ理由が本当にないので、PC周りはすべてこれで統一させた。
㉓ Kovol Sprint 65W(国内取扱終了? リンク先同等品):USB PDを含む4ポートの充電器。デスク周りのUSB給電機器(②⑫⑯など)への電源供給に使用している。メガネケーブルは短いものに置き換えて、無駄に這わせないようにしている。
㉔ ヤザワ 雷バスター60000V:㉒に雷サージ機能を付加するもの。実際どこまで効くのか分かっていないけど、お守りのようなものとして。
PCラック
㉕ アイリスオーヤマ カラーメタルラック:収納の基盤になるラック。ウッドボードを買い足すことで、隙間から脱落しないようにしている。
㉖ VHSデッキ:古いビデオの取り込み用にハードオフで購入。使わないときは押し入れに入れておく予定だったが、ラック下のスペースにシンデレラフィットしたので、そのまま定位置に。
㉗ CyberPower Backup CR 750(廃番。リンク先後継品):停電時にデータを保護するためのUPS。㉘㉚㉛㉝などはここから電源を得ている。
㉘ PC本体:ケースにacubic CM10(廃番)を使った自作PC。CM10はmicroATX対応でこのラックに収まる稀少なPCケース。
㉙ Buffalo BSTB01SBK:ケーブルボックス。電源系のケーブルはいったんここに収めることで、なるべく床にケーブルを落とさないようにしている。画像の左側がベッドサイドになるので、スマートフォン等の充電用のケーブルが左のスリットから出るようになっている。
㉚ Aterm WX5400HP:WiFiルーター。電波の飛びを考えたら最上段に置くべきだけど、今のところはここで特に問題なし。そうした需要が生まれたらメッシュWiFiで補完すればいいや、くらいの気持ちでいる。
㉛ ONU。自分の意志と関係なく置かれている唯一の機械。
㉜ Nintendo Switch。TVモードでしか使わないのでこの場所で問題ない。この位置関係でリングフィットアドベンチャーとか問題なくプレイできるのか?と思ったけど、特に困ることなくプレイできている。
㉝ ASUSTOR Drivestor 2 Pro:ふつうの2ベイNAS。実際のところはWiFi経由でのファイル共有くらいにしか使っていないので、ラズパイで自作NAS作ってもよかったんだけど、トラブルが発生しない運用を自分に確約できなかったので、結局キットを買ってしまった。自作NASはいずれ試してみたい。
㉞ CYBER Joy-Con充電スタンド:買い足したJoy-Conの充電用。㉜から電源を取って、余計なポートを塞がないようにした。
㉟ IO-DATA REC-ON(終息。リンク先後継品):PC上やスマホ・タブレットでテレビを見られるチューナー。受像機としてのテレビは不要だけど、テレビそのものの視聴手段が全くないのも不安という、自分みたいな人にはちょうどいい。外付けHDDやNASと接続することで録画も可能。
㊱ EPSON PX-S06W:モバイルプリンター。以前は複合機を持っていたのだけど、使用頻度に対して場所を取りすぎるという問題があったので、とにかく小さいプリンターという条件で選んだ。本当にたまにしか使わないものでも、このくらいコンパクトで邪魔にならないならいいかなと。
㊲ PFU ScanSnap iX1300:スキャナー。マニュアルや本の自炊にフル活用している。必要な時だけ机の上に持ってきて使う、というやり方のほうが、自分には合っていると思う。コート紙のような紙の読み取りには向かないので、別にフラットヘッドスキャナを持っている。
㊳ 細かいPC関連機器の保管先。タブレット・電子書籍リーダー・光学ドライブ・㊱㊲のACアダプターなどが入っている。
㊴ マサル工業 ニュー・エフモール3号:PCとデスクを繋ぐケーブルの収容用のケーブルモール。両面テープで壁に貼ってしまうと敷金が戻ってこないので、単に壁とラックで挟むだけにしている。
TVチューナーの上
㊵ ELECOM DH-SW4KP41BK:リモコン操作に対応したHDMI切替器。⑪の横向きモニターに表示する内容を制御する。
㊶ ELECOM DH-SW4KB31BK/E:リモコン操作非対応のHDMI切替器。㊻に出力する内容を制御する。㊵および㊷とは、いわゆるアクリルゴムテープでくっつけて、後ろに引っ張られないようにしている。排熱は気にしないことにした。
㊷ ELECOM EHC-G03PA2-SB:3ポートハブ。㉚では賄いきれないLANケーブルの接続に用いる。これに限らず、電源供給ポートがmicroUSB、もしくはUSB-Cの機器については、付属のACアダプタをUSB多ポート充電器とUSBケーブルに置き換えることで、電源周りを省スペース化させている。一応メーカー的には保証外の使い方にはなるが、特に困ったことはない。
㊸ アイリスオーヤマ メタルラックミニトレー:ラックに後付できるトレー。実質的に収納量を増やすことができる。
ミニトレーの上
㊹ Raspberry pi 4B:㉗と繋いでNUTサーバーにしているほか、手軽なLinux開発環境、また動画を作っていた時代には集計用のサーバーとしても使っていたもの。ケースはFlircのもの。
㊺ Switchbotハブ:㊵のリモコン操作のほか、Switchbotロックの制御などに用いる。㊵に付属のリモコンや⑭からでは、障害物の関係でうまく操作できないことがあるので。
㊻ Elgato HD60 S(廃番。リンク先後継品):HDMIキャプチャー。㉖㉜の映像をPCに取り込むために使用する。
そのほかの購入品
・RCA-HDMI変換コンバーター:㉖─㊷間のケーブル。コンバーターとケーブルが一体になっていて取り回しが良い。
・オーディオ分岐ケーブル:⑪㉘─②間のケーブル。
・USB3 アクティブリピーター:㉘─③の間に挟むもの。規格上、USB3のケーブル長は3mまでに制限されるので、それを超える距離を繋ぎたい場合に、信号を増幅する装置として間に挟む必要がある。電源は㉓から取っている。USB 3.2 Gen2以上に対応するアクティブリピーターが存在しないので、実質的に③の動作も5Gbpsまでに制限されるが、現状特に困っていない。
映像出力
モニター1には、㉘・㉟・㉜・㉖のいずれかの出力を表示する。どれを表示するかは㊵によって決まる。ただし、このうち㉜・㉖については、㊶で選択された一方のみを利用可能。㊻から出力される内容はPCで取り込むことも可能。一方で、モニター2は常に㉘の出力を表示する。ただし、ノートPCを⑨に繋いだ場合、モニター1・モニター2ともにノートPCの出力を表示する。
音声出力
映像側でPCの出力のみを表示している時は、スピーカーはUSBオーディオモードで使用し、PCからの音声をそのまま出力する。一方で、モニター1とモニター2で違うデバイスの出力を表示していて、かつ両方の音声を聴きたい時(ゲームしながら通話、とか)は、スピーカーをアナログ入力モードで使用することで、両方の音声が混ざった状態でスピーカーから出力される。音量はPCの設定、およびモニターの設定でそれぞれ調整してなんとかする。ほんとうはオーディオミキサーとか使ったほうがいいんだけど、デスク上に物を増やしたくないのと、一度決めた音量バランスを頻繁に動かすことへの需要がないので、力技の運用でもどうにかなっている。