落とした家の鍵を隣町の警察署に取りに行くという重大ミッションがある。
隣町まで電車で行き、そこからはバスを利用する。駅の改札出たところによく歩道橋のバケモンみたいなやつあるじゃないですか、知らんけど、あそこからバスターミナルまでの降りて行き方がわからず苦心した。バスに乗ってからは楽勝である。
Swarm(位置情報記録アプリ)で警察署にチェックインしたら、他の利用者の「麻薬ダメ絶対!」という書き込みが表示され、面白くてスクショした。
落とし物の係の窓口に行き、番号を伝えると、後ろのベンチにかけて待つよう言われた。しばらくするとついたてを持った人が複数人現れ、そのうちの1人が、「この廊下を被告が通るのでここを目隠しする」旨を教えてくれた。さすが警察である。
係員さんに鍵の特徴を訊かれた。当たり前といえば当たり前なのだが、落とし主以外にうっかり引き取られることを防ぐため、鍵の特徴をこちらがしゃべるように仕向けてくる。「鍵にストラップとかはついていましたか」とは言うのだが、「赤いストラップがついていますか」とかは絶対に言わんのである。私だったらうっかり言う。
そのあとスペアキーとの照合の手続きがあったが、スペアキーがないのでスマホで撮った鍵の写真を見せた。照合のためにスマホを借りてよいか聞かれ、「麻薬ダメ絶対!」のスクショが見つかったらどうしようと謎に震えながらお貸しした。
落とした鍵は無事手元に戻ってきた。ありがとう公権力。
最寄駅で降りてカラオケに行き、カーディガンを購入して帰ってきた。白とピンクのやつを買おうとしたが、試着してみたところオドロキの似合わなさだったため、青と茶の色違いを買う。カーディガンは3Dニットになっており、絶妙なデコボコが可愛らしい。恥ずかしながら「3Dニット」が語彙になく、「スプラトゥーン ニット」で検索して語彙を得た。
金ローが魔女宅であった。魔女宅は良いですな。子どもの頃英語とフランス語とスペイン語の吹き替えが入った欧州向けのDVD(?)を買い与えられてずっと観ていた覚えがある。うちは母親が洋画マニアなので欧州規格のDVDプレイヤーがあるのだ。
多分通しで見るのは5年ぶりぐらいであった。小さなカットや動きのひとつひとつまでが入念に作り込まれていて、これがジブリかあと思う。ジブリの昔の映画って「子どもの頃からお馴染みのエンタメ」として消費してしまいがちで、なかなか芸術としての側面をフルに受容されることが、少なくとも日本国内では少ない気がする。
キキがトンボくんと海辺にお出かけに行くシーンで、中高生の頃のキラキラした気持ちを思い出して懐かしくなった。あとオタクとしてはアレですな。最後の方で飛行船を押し流す強風があるじゃないですか、あれは季節風だということが作中で言及されているんですが、舞台のモデルになった街・ドゥブロヴニク(クロアチア)にも強い季節風が吹くんですな。
この前渋谷のロフトに行った時にもらってきた手帳用紙の見本がひょっこり出てきたので、万年筆で好きな小説の一部を書きつけていたら止まらなくなった。好きな小説の一部といってもあれなんですけど……チェコ人がハンガリー人とクマン人の連合軍と戦う場面とかなんですけど……
結局万年筆のカートリッジを使い切ってしまい、友達にもらった「青騎士」という青インクを詰めた。カンディンスキーが創刊した芸術雑誌『青騎士』にちなんだネーミングである。コミック青騎士ではない。インクの詰め替えの時に手にめっちゃインクがついた。