3/13 渋谷の悪口

チェス記
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 あまりよく眠れなかった。

 仕事帰りの母親と渋谷で落ち合う約束をしていた。風呂に入って出かける。タッチの差で駅までのバスを逃したが、少し待っていたらすぐに次のバスが来た。

 渋谷のロフトで、LAMY Safariの万年筆を買う。渋谷のロフトにはSafariの過去の限定色が平然と売られており、シビれる。

 私は万年筆をすでに3本使っており(ということはもう何本かインクを入れていない万年筆を持っているということだ!)、さらに買い足すのは良くない傾向の始まりといえよう。しかし、私は安価に生産されるマスプロダクトが好きで、職人の手作業みたいなやつにはまったく関心がないという特徴がある。この嗜好のおかげで万年筆趣味をやっても破産せずに生きていられるのだ。

 母親と合流し、IKEAに行く。母親はなんかよくわからんものを買っていた。

 同行者がいるのでイヤホンを外していたが、イヤホンなしの渋谷はまことに耐え難い。明確に嫌いな街ってあまりないけど、渋谷は限りなくそれに近いかもしれない。まず駅がムカつく。道を覚えても次に来る時には改修工事で全てがメチャクチャにされている。銀座線は地下鉄の癖に駅の2階から出る。渋谷って駅の造りにすら知性がないじゃないですか。本当にムカつくんすよね。

 それはともかく。

 乗り換え駅で何か食って帰ろうという話になったが、思ったより店が混んでいたので地元で食べようという話になった。地元ではイタリアンを食った。

 駅前にいちご大福を売る屋台が出ていて、売り子のお兄ちゃんが「男性陣の皆さん!明日はホワイトデーですよ!」と言っていた。電車の中で古賀さんの『おくれ毛で風をきれ』を読んでいたのだが、古賀さんの娘さんの小学校で「昔はバレンタインデーは女性が男性に愛を告白する日だった」ということが意外性をもって語られたという。世代の変遷とは早いものである。しかし私の時代も、少なくとも小学校では友チョコがメインだったような。

 最近、猫が別の猫の毛をちぎっては投げちぎっては投げするのにハマっており、手を焼いている。

@cesuki
他人の生活(善き人のためのソナタ)