帯に短し、たすきに長し。
布であれば平面だから長さの話だけで足りる中途半端さ、私は人間だから色んな要素で自分のことを中途半端だなとおもう。
一人で暮らすには、生活力と生命力が足りない。
誰かと暮らすには、ひとり時間の欲求が余る。
だから私はときどき、一人で、泊まりがけで外に出かける。
2020年のコロナ禍、ブームに乗っかって道具を揃えてはじめたソロキャンプも、動機は一度道具を揃えちゃえば、パッと泊まりで一人でゆっくり過ごせるじゃん、という算段でスタートした。慣れるまではそんなにゆっくり過ごす余裕もなかったのだけど、何度か重ねてコツもわかってきたし快適に過ごすための道具も少しずつ買い足し揃った、お気に入りのキャンプ地もできたし、また暖かくなったら行きたいな。焚き火を見ながらぼんやりしたい。
…と、ここまで、突発的に決めた一人旅の途中で書いていたのを帰宅して開いて思い出した、いま。
水平線はじめと、
美術館はじめと、
美術館はしごを、
してきた。とてもよかった。心がのびのびした。誰かと暮らすには余る、一人でいたい欲を、自然や美術館の中でめいっぱい散歩させてきたので、今夜はよく眠れそう。
家に帰ってきたら帰ってきたで、積み重ねた暮らしの環境の快適さに、心身がほっと緩んでが楽になるのを感じながら、一泊分の洗濯物と明日のご飯の算段をし終えて、布団の中でこれを書いている。
私は私の持続可能性のために暮らしを整えている日々にときどきうんざりしてしまって急にだったり計画的だったりの家から飛び出しがちで、心はいつでも旅を求めているからそうした勢いを心待ちにしてる自分も常にいる感じがある。でもずっと旅を続けられるほどタフじゃないことを痛感して、家に帰ってまた持続可能性を高める暮らしを、続ける。
その繰り返しが何度でも私には必要だから、つぎのショートトリップといつか未来のロングバケーションのプランを描きながら、夢でも遠くに行けたらいいなと願う。