シーンは変わって二人で旅を続ける謝憐と花城。
「ねえ、哥哥、次に君吾にあったら絶対に逃げて」と警告され「どうして?」と尋ねます。
そりゃ、厄介ごとばっか押し付けられてるからだろ!私も君吾はどうかと思うよ!この世全てのこんぐらがった現象は全部、この神武大帝のせいなんじゃないかな?
そもそもですよ、どの神官も部下がいるんだから、君吾にも武神や文神意外に自分とこの部下がいるべきじゃないですか。なのに直で謝憐に依頼するの、なんで!?それとも、視点が謝憐オンリーだから、ほんとははちゃめちゃに忙しくてそこかしこで問題を解決していて、部下には頼めないことだけが謝憐にやってくるのか…?
それなら仕方ない…仕方ないのか?神官の育成をした方がいいのでは?しかし飛昇の条件が曖昧だし、わりと雑だし、神官になっても「常識の範疇越えなかったらなにやってもええんちゃう」的な雰囲気なので、各々の倫理観に任されているとなったら、もうマネジメントはできない…。最初から天界はカオスなんだ。
ともかく、私も花城と同じ意見だよ!
花城は「結局、銅炉山の問題はあなたが負うことになってしまった」と言い、謝憐は「彼は最初から私を数に入れていなかったよ」とかばいます。この辺りは私の意訳ですので、正しくはないです。
「銅炉山に行こうが天界で彼の代わりになろうが、どっちだって一緒なんだ。どの方法で死ぬか、それを突きつけただけにすぎない」
そうだそうだ!逃げ道のない問題を目の前に突きつけて謝憐の善性に訴えてるだけじゃん!!
謝憐は「無理に助けなくていいんだからね」と花城に告げます。いいんですよ、太子殿下。花城はこのために生きてるんだから。花城も「強要されてるんじゃないって前も言ったでしょ。信じてくれないの?」と返す。くそっ、かわいいな…。
まあ、ともかく、銅炉山には行ったことのある花城が同行してくれるならいいかな〜ってことで、二人で新しい鬼王の誕生を防ぐことになったわけですよ。わ〜、指輪物語みたい!(私は指輪物語が大好きです)
謝憐は花城の力が弱まっていることも心配します。「大丈夫、心配しないで。もうすぐ戻るから。それに、この旅路は僕がいるからとても簡単にことが進むはずだよ」と花城の言葉を聞いて、別の心配が。それは、彼の体が大きくなってしまうこと…。
花城の体を抱き上げて「それって、三郎が大きくなるってことだよね?」。「この体で耐え忍んできたんだ。もう待てないよ」「それはすごく残念だ!もう君をこんなふうに抱き上げられなくなっちゃう、君が大きくなったらね。できるだけたくさん抱きしめておこう!ハハハ!」「…………」
このやりとり一生萌える…。噛み締めよう。どんなに泣き喚いても三郎が大きくなっちゃうんだ…。自分でもショタ化がこんなに好きって思ってなかった…。二次創作じゃなくて公式で子どもになるっていうのが最高なんだよ!あと、意識は大人で一時的に過去の自分の体に入っちゃうのも好き!(神のみぞ知るセカイなど)ショタ化じゃなくても最初からショタでもオッケーなのですがその時はチヤホヤされているのがいい(ネギま!など)
さて、銅炉山までは縮地千里が使えないので歩いていくしかありません。銅炉山に近づいていくと、鬼の集団に遭遇します。この集団はいくつもあって、みんな山脈に向かって進んでいる。
花城は謝憐に額をくっつけて自分の香りを纏わせます。神官ってバレたら大変ですからね。口に花城の気があったり香りを纏ったり、そういう描写に涙してしまうな…。ここで謝憐は花城が暴走した時に法力をやりとりしたことを思い出す。よかった〜、ちゃんとあれもこれもノーカンキスじゃなかった〜!!やったー!!
うまいこと鬼の集団に入れたかと思いきや、道が封鎖されていて通れません。先行していた集団によると、行っても戻ってきちゃうらしい。空を飛んでもダメ。そこでうじゃうじゃ鬼がいる中、「なんかアンタふつうと違うわね」と絡まれる謝憐。美しいから仕方がないな…。そして、「神官のにおいがするぞ!」と騒ぎ出す集団。
で、炙り出すために「においがするぞ」って言い出したやつが出てきて「たぶん、天界にいる神出鬼没の天の役人たちは、道中で私たちを止められないのを見て、儀式を台無しにするために銅炉山に人を送り込んだのだろう。誰が霊気を持っているかを明らかにするために、当分の間、仮面やマント、厚手の衣服はすべて脱ぐことを勧める。みんな、一人ずつ肩書きを発表しよう。神官たちがこの集まりに潜入し、我々の中に潜むチャンスを与えてはならない!」となかなかしっかりしたことを言います。
彼の名はDemon of the Swift Life-Extinguishing Blade…奪命快刀魔です!ちょっと恥ずかしくない!!??
首切りの鬼みたいです。
彼が自己紹介したのでみんな自己紹介する流れに…。鬼も元は人だからか、面倒な手続きをするなあ。
謝憐は服を脱がなかったので不思議に思われます。そこで「私は傀儡師なんだ」と自己紹介。そして傀儡は花城だと紹介。鬼たちは「こんなにきれいな傀儡はみたことがない!私にも作ってくれない?いくら?」と絶賛。手を伸ばしてくるから花城を抱き寄せて「癇癪持ちなんだ、誰も触らないで」と守ってあげる。うう、このやりとりも花城がでかくなったらなくなるんだと思うと唇をかみしめてしまう。一生小さいままでいてくれ。
すげえすげえと囲まれているときに奪命快刀魔がやってきて「人間くさい」と言ってきます。鬼たちは「そりゃ、傀儡なんだから人間くさいだろう」と弁明してくれますが、「そうじゃない、この傀儡師そのものが鬼の気を纏っているように感じられる」と指摘。恥ずかしい名前なのに言うことがいちいちもっともな鬼だな。
そして、道士を殺して奪った符を使って正体を暴こうとします。符を使うと額に印が現れるので、それで鬼かどうかわかるらしい。
花城が「心配しないで」と言うので心配しない謝憐。私も心配しない。花城が言うことは絶対信じる!
符を使われたところ、額に印が現れず「やっぱり!」と騒ぎますが、花城が前に出て「私が傀儡師だ」と正体を表します。鬼たちは大混乱。「え?傀儡師が二人いるの?」「この子どもが傀儡師なら彼は何?」それに対して謝憐は「私は彼に属するものだよ」と説明。奪命快刀魔は「どうして嘘をついたんだ」と相変わらず疑いをはらしませんが、花城は「その方が楽しいだろう」とかわす。
で、謝憐の方が傀儡ということがわかって鬼たちは「え〜、私も欲しい〜」と色めきたってですね、もう収拾がつかなくなる気配が濃厚です。どうすんの、これ。
「でもやっぱ人間のにおいがきつすぎる、本当に新鮮な死体を使ってるのかちょっと刺して試してみようぜ」とか言ってくるものだから、花城が"Do you think I would so easily allow you lot to touch my heart’s dearest treasure?"って牽制して…ここよすぎて日本語に訳せない〜。
大人の姿だったら言うかもしれんけどこれを子どもの姿で言うのが最高にいい!
あと、ここの挿絵もすごく好きです!英語版を手に取る機会があったらぜひ見てほしい!!
さて、花城が怒りをにじませたので鬼たちはたじろいで、じゃあ別のやつを調べてみることに。他にも外衣を脱いでないやつがいたので、脱がせてみたら男性の鬼(?)。彼は整った容姿をしているもののすぐに忘れてしまうような風貌をしていました。
奪命快刀魔は彼に符を使おうとして、腹に穴が空きます。神官の使う法力だ!とますます混乱することに。謝憐が奪命快刀魔の傷を見てみると、剣によるものであることがわかる。で、奪命快刀魔が二十人くらい道士を殺して得た何百枚という符を使って鬼たちはそれぞれ額に貼って神官を探し出そうとするんですが、突然爆発して…まあ、なんだ、バラバラのぐちゃぐちゃの鬼の屠殺場になってしまった…。
恐ろしいことに、符は二枚重ねられていて、一枚は印をつけるだけのものだけど、もう一枚は爆発するやつだったんですね。スプラッタはいつだって突然です。
残った鬼たちは「まだ虐殺は始まってないだろう!?山脈には入っていないはずだ」とパニックに陥りますが、銅炉山って勝手に動くらしくて、いつの間にかみんな、領域に入ってたみたいです!こわいですね。
黒衣の男に謝憐が歩み寄ると、彼は生き残った美しい二人の鬼の女性を腕の中におさめていて「大丈夫かな?」とやさしく問いかける。なんやねんこいつと思っていたら、鬼の女性は二人とも「離して!」と平手打ちをかまし、男のそばから逃げてしまいます。
「そんなに悪い顔じゃないはずなんだが」と不思議そうに言う彼は、なんと我らが裴茗です。彼は鬼市で手に入れた、舐めたら鬼の気をまとえる飴ちゃんをなめてやってきたのですが、その飴ちゃんは女性にだけすっごく臭いにおいを放つらしく、鬼の女性は逃げてしまったんですね…。
裴茗、おもろすぎひんか???
さて、なんで裴茗が来たかと言うと、君吾が頼んだからだって〜。最初から裴茗に頼みなよ。
ここで、偽物じゃないかと謝憐は疑います。お札を貼ったのにバレなかったから。まあ、それも飴ちゃんのおかげなんですけど、ここのくだり、「偽物だ、殺そう」と花城がそそのかすので面白かった。
とりあえず裴茗と行動することに。400人くらいいた鬼はほとんどが死んだか傷ついてしまいました。彼らを手にかけたのは奪命快刀魔ですが、謝憐は裴茗が彼に一撃を加えたと思っていて、裴茗も謝憐がやったと思っていた。じゃああの光は一体…?となったところで、「気をつけて、鬼を殺せば殺すほど強くなる」と警告する花城。
次章に続く。