奪命快刀魔がどこにいるかわからん中、花城の体が戻りそうなので、謝憐は若邪と芳心を使って結界を張ります。一方、裴茗は奪命快刀魔と戦い、自分の剣技が見切られているのを不思議に思いつつも、見事、鬼の体を両断します。鬼なので上半身と下半身が分かれてもまだ生きているので、撃破したわけではない。
奪命快刀魔はもともと裴茗を狙っていたんじゃないか、という話になって「美しい女性ならともかくまさか…」と裴茗はいつものムーブをかまそうとしますが、はたと気づいて「もしかして…明光!?」と名前を呼ぶ。明光は武神としての名前ではなく、裴茗がかつて持っていた法器たる剣の名前です。剣が鬼になるってこともあるんだ…。まあ、the Brocade Immortalも衣だったしな。しかしあれは人間の姿じゃなくてちゃんと衣だった。
ともかく、奪命快刀魔がかつての彼の剣であるなら、剣技を見切られるのも当然だし、傷を負ったのも自分からというのが納得できるらしい。すでに彼は折られた剣であるので。そうなのか。
で、どうする〜て今後の行動を決めようとしてたら、すごい叫び声がして、屈強な男がやってきたと思ったらまさかの刻磨の再登場です!しかし、私にもだんだんとわかってきました。これまで登場した鬼で捕まえられたやつらは銅炉山が開く時の騒動で逃げ出していますので、銅炉山に現れたっておかしくないのです。
奪命快刀魔は刻磨を利用して裴茗や謝憐を殺そうとしますが、刻磨は刻磨で独自の行動法則がありますので、折り合いはつかない。謝憐も口八丁で半月や裴宿の名前を出して彼を翻弄します。
花城は元の姿に戻るべく結界の中で瞑想を始める。厄命も現れてなんとか役に立とうと奮闘します。しかしうまくいかず、ぴいぴい泣いて花城のそばにいって「役立たず」と冷たく突き放され、ぱたっと地面に倒れてしまいます。まるで屑鉄のように…。謝憐はあわてて彼を拾って「役立たずなんかじゃないよ」と撫でてあげたら、元気になって、裴茗も「太子殿下が褒めたらなんだか大きくなったな」と言うので、謝憐は言葉の限りを尽くして厄命を褒め称えます。そのおかげで厄命は刻磨と戦ってくれる。かわいいな、厄命。
その間に、花城の助けになろうと謝憐は彼にキスしようとして額に唇が当たりそれを裴茗に見られてからかわれたり、ハートフルなシーン!やってる場合か?と思うけど…。
が、あんまり状況がよくないので、やばくなってきたとき、ほんとに半月と裴宿が現れて助けてくれた!半月は奪命快刀魔を壺の中にしまう。強いぜ!刻磨は蠍尾蛇が苦手なので半月に操られたそれに追い立てられてその場から離れます。強いぜ!!
一応、事態は落ち着いたので状況の確認。
どうして半月と裴宿がここにいるかというと、銅炉山が開いた時、鬼たちが雨師を崇める農夫たちを連行していったので、それを雨師とともに取り戻しにきたため。そして、謝憐が彼らの名前を呼んでいたのを聞いて、雨師とは別れたのだそうです。
裴茗は裴宿に会えて嬉しそうでしたが、彼が半月と一緒にいること、そして雨師篁の世話になっていたことには苦々しい表情をします。これもなぜかというと、須黎国が雨師篁の出身国・雨師国を滅亡させたから…。因縁があるから、裴宿がいじめられたと思ったみたいですね。裴宿のことになると口うるさい親みたいになるなあ。実際、親のつもりなんだろう。
裴宿は裴茗がなぜここにいるかを問い、それはお前のためだと言われ…ほんとに裴茗は裴宿のことが大事なんですね。要するに、謝憐を手助けする代わりに裴宿の追放の期間を短くするという交渉をしたようです。
話を壺の中から聞いていた奪命快刀魔は裴茗を罵ります。そこで、奪命快刀魔は明光かと思ったらそうではなく、容広という裴茗の幼馴染だったということがわかる。剣の名前は裴茗のMingと容広のGuangから取って、音から明光になったっぽいです。容広は裴茗が人間だったときの副将でもあったのですが、いくさと女性にしか興味のない彼と違い、彼らの国・須黎国でクーデターを企て、最終的に裴茗に殺されます。そして、それが裴茗の最後の戦いだったそうな…。
次の章に続く!