天官賜福 英語版 8巻125章 メモ

A4(えーよん)
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めでたく日本語版3巻も発売され、一気に読んでしまい、日本語で読める幸せを噛みしめていました。文章の美しさ、描かれる情景が翻訳ではありありと表現されていて、英語版読んでるときはとりあえず地図で場所だけわかった感じで、日本語版読んで現地に行った感じ。ぱっと目の前が明るくなったというか。

でも、自分が英語版で受け取ったときの気持ちも好きなんですよね。一生懸命意味をくみ取ろうとして読んでるから。

日本語版の続きと、あとは繁体字と簡体字バージョンがあるから、いろんな表現方法で楽しむことができる!グローバル展開されてる物語ってこういう良さがあるんだ…。

さて、英語版8巻の本編はいつもメモしようと思う度に最後まで読んじゃって泣きながら「いい話だった…」て余韻に浸ってしまうので、今日は将来、日本語版ならびに各国版を読んだときのためにちゃんとメモをしておこうと思います。

メッセージもありがとうございます〜。次の日本語版発売日がいつになるのかわからないので、物語を駆け抜けるなら原語もしくは英語版を読むのがいいと思います…!

さて、かつての烏庸国の皇宮の小部屋で風信を見つけた謝憐と慕情。風信は「仙京で人捜しをしていたら後ろから殴られて気がついたらここにいた。殴ったのはこいつだ!」と慕情を糾弾します。ちなみに124章で刺せって書いてしまってたが正しくは「捕まえろ」でした。

謝憐は「後ろから殴られたならそれが慕情ってわかんないんじゃない?」と素朴な疑問を投げかけますが、風信はその質問が来るとわかっていたようで、それには答えません。慕情は「仙京は燃えていたし混乱していた。誰もがお前を殴ることができた。俺を陥れるためにそう言っているんだろう。間違いだったと認めろ」と言います。

しかし風信は「お前だった」と言い張ります。燃え上がる仙京で、後ろに立った人間の影が見えて、それが慕情だった。お前を間違えるものか!とすごい自信。慕情は影ごときで判別できるか!と反論。

謝憐は、幼い頃から一緒だったので、攻撃のスタイルもどんな姿かも他の人よりわかるよな〜と風信の言うこともわかる。顔を見なくても気配でわかる、みたいな…。仲良し悪ガキ三人組ですね。

ここまで誰と来たのかという話になり、経緯を説明すると、風信は「こいつが人助けするなんて信じられん」と一蹴。

む、慕情は…「小心で、視野が狭く、過敏で、被害妄想的で、性格が悪く、些細なことに執着しがちで、楽しいことは何も言わず、口うるさいのが好きで、いつも他人を怒らせていて、そのことで多くの嫌われ者になって…」ていう男なので、確かに神とはいえ人助けするなんて信じられない!のかも!?(そうなの!?)

いや、7巻通じてこんなにマイナスに表現されるサブキャラクターおるか?しかも敵じゃないんですよ。一応味方なんですよ。戚容が疑われるならわかるけど戚容より親しみにくいように描かれるって…さては、墨香銅臭先生は慕情のことが好きなのでは…(好きな子には…の法則?)いや、墨香銅臭先生はどのキャラクターにも分け隔てなくリスペクトをお持ちだと思いますが、慕情が際立って面白いんだよな。

もう風信の疑いと慕情の弁明が平行線なので「しりとりしなさい」と言う謝憐。

慕情は「たとえ俺がお前を殴ったとして、どうして助けに行こうなんて面倒に首を突っ込むんだ?」と付け加えると風信は「それは俺がお前だとわからないと思ったからだろうさ。お前が殿下たちをここに誘い込んだのは俺を助けるためじゃなく、別のことが目的だろう。血雨探花を引き離すことじゃないのか?」と返します。「お前は俺が罠におびき寄せる偽物だと言ってるのか?殿下と血雨探花はずっと一緒にいた。わからないはずがない」と慕情。

しかしそれを聞いて謝憐は「でも、この宮殿に入ったときに入れ替わってたらわかんないんだよな〜」と疑いも捨てない。これまで何度も白無相の空殼に騙されてるからね…。むべなるかな。

「じゃあ、我々三人しか知らないことを言って確かめようじゃないか」と提案する謝憐。「どんな?」と慕情に聞かれて「銅炉山脈の雪山で二人が言い争ってただろう?あれ、何を話してたの?」と尋ねます。

……それは謝憐はわからんことなんじゃないの!?同じ事を言ったらわかるってことか。なんかよくわかんない確かめ方だが、いいのか?

しかし二人は顔を見合わせて何も言わないのだった。

「私はこいつを偽物だとは言ってません」と風信。「じゃあ、何を言おうとしてたんだ?」と目を細める慕情。

「最初から、俺はこいつが本物の慕情だと考えていました。こいつは俺たち二人に我慢がならないんだ、こんなことをしても驚きませんよ」この言葉を聞いて慕情は風信に殴りかかる。落ち着くまでしりとり!と言うも効果がない。

戦い始めた二人をなだめる一方で、殺気を感じる謝憐。この小部屋にはたくさんの剣や刀や槍などが飾られており、どうも武器庫のようでした。武器が大好きな謝憐はこういう武器庫にくると時を忘れて過ごしてしまうのに、ここは不安な気持ちになるので、何かおかしいと感じる。

若邪を呼んで攻撃すると、何かにあたって若邪で捕まえるものの、それはびくともしない。次の瞬間、若邪を引っ張られて謝憐は背中から何かにぶつかってしまう。そして腰に腕が回り…と、ここまで読んだらもうこんなの花城だろと思っていたら、やはり花城なのだった。若邪は謝憐を花城の方に引っ張ろうとしていて、花城も引っ張るから、当然謝憐が負ける綱引きをしていたのだった。「いたずらっ子」と若邪をたしなめると、死んだふりをする帯。かわいいね。

花城は謝憐の後ろを歩いていましたが、途中で道がふさがってしまったのだそう。そして国師も今はどこにいるかもわからない。ここにたどり着くまでは少し難しかったと告げ、謝憐は花城がそう言うならめっちゃ難しかったんだろうなと考える。

で、花城も偽物ちゃうんかいという疑いが持たれ、謝憐と花城は、花城の口令の前半分と後ろ半分を互いに言い合って確かめることにしてイチャイチャして、「本物だよ」と告げる。……なんの信頼性もないけど、まあいいでしょう。

「この二人はどうして争ってたの?うるさかった」と言われて説明する謝憐。「正直に言うと、誰が一番怪しいかわからない」と言う謝憐に「そりゃ慕情に決まってるだろう。その手首には何がある?」と花城。

なんと、慕情の手首には呪枷が!

「次の質問には正直に答えた方がいい。なぜ君吾は神武殿にお前を召喚した?何を言った?なぜ他の神官と違って傷つけられずに戻るなんていい待遇を受けた?なぜ危険にもかかわらず人々を助けるために銅炉山行きを、らしくなく志願した?その手首にある呪枷の目的は?なぜ俺たちをここにおびき寄せた?」

慕情は雲行きが怪しくなって「攻撃するな。説明させろ」と後ずさります。

「で、俺を殴ったのはお前か?」と言う風信に「ああ。しかしお前が考えているようなことじゃない」と返す慕情。

殴ったんかーい!!!!!

慕情は謝憐に、仙京があんな有様で、風信は逃げようとしなかったので仕方がなく昏倒させたと説明。そうじゃなかったら燃えてたから、気絶させて謝憐に渡そうと思っていたらしい。「でも渡さなかったよね」という謝憐に、「ちょっとした災難があった」と慕情。胎児の霊が慕情を噛んで話さなかったらしい。仙京が変形する前に風信を運ぶことができなかったというのです。で、風信はここに運ばれたらしい。ロボ仙京と烏庸国の宮殿の武器庫と結びつかねえけど、まあいいでしょう。

もしこれがほんとなら慕情はいいことをしてるわけで、なんで先にそれを話さへんのやと尋ねる謝憐。そうだそうだ!わけがわからん!!

錯錯はずっとしゃがみこんでいて、すると蘭菖もやってきたので、慕情は彼女が風信を助けるだろうと思ったそうな。それで、謝憐は、らしくなく慕情が志願したのは罪悪感からだったのだと思い当たります。風信が死んだんちゃうかと焦っていて、道中ずっと焦ってたんやろうな〜と。

800年生きてんねんから素直になったらあかんか?

これが慕情を慕情たらしめているというか、慕情らしさなんでしょうけど…。

「お前は俺が探してるって知ってたんだろう。気絶させなかったら会えたかもしれないのに!」と詰め寄る風信に「胎児の霊は白無相の部下だ。彼らは傷つけられないし、お前と一緒に行きたくなかっただろう。そこにいるのは時間の無駄だった。千回彼らの名前を呼んだって意味がない。仙京から逃げ延びて、それから探せばよかっただろう。あのときできることをやっただけだ」と返す慕情。

「どうでもいいから、俺の質問に答えろ」と花城。そうだそうだ!

慕情は黙り込む。

「今もあいつの指揮下にいるのか?」と睨む花城には「全然違う」と答える。「じゃあ呪枷について説明しろ」「誰も信じないだろう」

最初から嘘をついているので、そりゃ信じないだろうと風信がいい、「お前は俺が何故始めから認めなかったのかが知りたいんだろう。何が起こったか話しても、俺のことを信じなかっただろう。どんな反応かわかる相手に認めるものか」みたいなことを言う慕情。こじらせているので、慕情の性格を考えれば、何をやったか認めたくないのも納得がいくのだった。

呪枷は君吾が謝憐を傷つけるよう言ったので拒否してつけられたものだが、花城も風信も信じない。慕情は「真実だけを言っている。何が聞きたいんだ?俺が君吾に降伏したと?そしてお前らを全滅させると?俺は誰もが考えているような人間だと!?」と激昂して謝憐をにらみます。

花城は謝憐を守るようにして立ち塞がり、「お前には前科がある」と告げます。それは、謝憐が一度目の貶謫のときに修行の地を追われたこと。慕情は誰かがこれについて指摘するのを恐れていて、花城が知っていたことに驚きます。謝憐も驚きます。

花城は鬼火のときからずっと見守ってたから知ってるんですけど、これを知ってるのは読者のみ。

慕情は謝憐と風信が話したのかと疑いますが「雪山で叫んでいたじゃないか」と花城が教えてくれる。なるほどね。(でも花城は鬼火で見守ってたから知ってるんですけどね)

そこで、謝憐は「あっ、33人の神官が花城に挑まれて負けたのに約束を守らず自分たちの廟を破壊されて力を失ったことがあったなあ」と思い出す。あのときの神官たちこそ謝憐から修行する場所を奪ったクソ神官たちだったのだ…!

ここで謝憐には自覚はないけど、花城がいつから彼を見守っていたのかが示唆されて、胸が熱くなる。花城はずっと殿下を見守っていたし、殿下がされたことを許さなかったんだよ!

慕情は「あの時も今も、殿下に危害を加えようと考えていたわけじゃない」と言いかけて、謝憐の跳び蹴りをくらいます。「ごめんごめん、わざとじゃないんだ!」と言います。わざとだったらこんなもんじゃすまないので。

何か気配がすると思ったら、武器庫の武器たちが一人でに動いて攻撃をし始めたのでした。で、守るために跳び蹴りしたわけですね。

武器庫に閉じ込められ、武器を無力化するには「殺す」しかない。しかしどうやって?「俺たち四人はどうやったら…」と言いかける風信に「三人だ」と花城。

なんと、慕情の姿がない。ここは白無相の縄張りなので、彼の思うように人を引き離したりできるらしい。風信は困惑して謝憐に慕情のことを言おうとしますが、謝憐は「今はただどうやって切り抜けるか考えよう」とだけ言って、芳心を抜くのだった。

またよからぬ方法を考えているのではないかと「何を企ててるの?」と花城。

126章に続く〜。

@checaldooggi
書くことを続けられたらいいな。読んでくださってありがとうございます。 天官賜福とさはんにハマっているのでその話が多めになるかも。 匿名の質問箱はこちら mond.how/ja/checaldooggi