天官賜福 英語版 5巻 82章 メモ

A4(えーよん)
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81章のラスト、何回読んでもいいな〜!王道のストーリー展開で嬉しくなってしまう。

さて、花城が戻ってきて謝憐と二人だけの世界を作るんですけど裴茗が「助けてもらっても?」と水を差します。

裴茗というキャラクターは本当においしい。最初は嫌なやつ〜と思ってて、まあ今でもその第一印象は変わらないんだけど、裴茗がいることで安心感が半端ないです。死んだら悲しいな…。死ぬんかな。どうだろう。

キャラが死ぬと言えば、私はわりと小蛍が死んだこともかなしくて、なんで死ななきゃいけなかったんだろう…って思います。

師無渡が死んだのは、まあしゃあないかなって納得がいく…いや、物語としての納得はいくけど、死んでほしかったわけじゃないですね。私は師無渡が好きだったから…。

師無渡のことは、死んだ後も裴茗とか霊文、それに他の人たちが話題にしそうじゃないですか。でも、小蛍のことは誰が悼むんだろう。もともと境遇がいいわけではなかった彼女のことを誰が思い出してくれるんだろう。郎蛍が忘れないでいてくれたらいいな。それに私は覚えてるし!でも私が覚えててもな!

さて、暴れた霊文with the Brocade Immortal(名前が全然覚えられん)は花城の力によって眠らされ、辺りは一応平穏になります。

あぶねえから衣を脱がせようぜって裴茗が言って謝憐は「女性の体に触るのはいかがなものか」と苦言を呈しますが「今は男の体だ」と気にしない様子。そんで、脱がそうとするんですけど、the Brocade Immortalに噛まれます。話題を作るな。

the Brocade Immortalって、ドクター・ストレンジのマントくんみたいな感じなんですね!一気に好きになった!まあ、マントくんより凶暴だから、キルラキルの鮮血みたいな感じなのかな。

まだ太子殿下と半月お手製の料理のダメージから回復していない裴宿がわーわー騒いでる三人に「壁画が消えました」と息も絶え絶えに報告します。裴宿ってなんでそんな真面目なの?いい子だな…。裴茗もそういうところがかわいいと思ってるのかな。

あの壁画は不思議の力で作られていたようです。

裴茗はわりと怪我を負っていて、さっきも噛まれたので血だらけになっていて、半月が心配します。すると、半月に対しては意地悪になる裴茗は「君の蠍尾蛇にかまれたときには心配しなかったじゃないか」と言い、謝憐はたまらず「小さな女の子になんて態度なんだ」とここでも苦言を呈しますが、裴茗は「半月国師は何百歳になったんだ?小さな女の子じゃないだろう?」て返すものだから、全員もう彼と話したくなくなるのだった…。

霊文が起きたところで、一行は銅炉山の中身を目指します。

裴茗は霊文に「君が須黎国をめちゃくちゃにしたなんてなあ」と軽口を叩きます。いろいろあっても変わらない態度を取るところが彼のいいところですね。なんでさっきから私は裴茗のことばかり言及してしまうんだ!別に好きではない。本当に。

須黎国の話をしてると、かわいい衣ちゃんが起きるかもしれないので「銅炉山の釜ってどれくらい大きいのかな」と花城に話しかけて話題を変えます。花城が「あれが釜だよ」と指し示してくれるのですが、そこには銅炉山の姿が。

天に届くほど高く、世界の端っこに聳え立つ山…。滅びの山だ!!!ますます指輪物語めいてきた。わくわくする!!!

ともかく、銅炉山は今なお溶岩をたたえる活火山で、その噴火と共に新しい鬼王が生まれるのだそうです。

話しながら歩いていると、烏庸国の聖廟が現れます。ところで、聖廟というのは本来は孔子を祀るところを指すようなんですが、英語がHoly Templeなので私は字はそれをあてはめたいなと思ってそう読んでいます。日本語訳が待たれる。

そこにもやはり烏庸国の太子が描かれており、点将した四人の部下がおり、彼は苦悶の表情で瞑想している。その下には炎に包まれ逃げ惑い死んでゆく人々の姿が。太子の夢が描かれていて、それはいずれ起こる銅炉山の噴火による滅亡を見せているらしい。

烏庸国は銅炉山の噴火で滅んだみたい。

壁画を調べていると、霊文が外を見て「変なことを聞いても構わないか」と皆に問う。「山が、近づいてきてない?」

ここから話がいきなりインディ・ジョーンズに変わります。銅炉山脈って動くんだって!なので、山が迫ってきて聖廟が崩れます。

ここ、ほんと面白くて、絶対アニメで見たい。

花城は赤い傘で謝憐を守ってくれますが、他のメンバーは山から崩れ落ちてくる岩石に当たらないよう必死に逃げ惑います。花城はちゃっかり謝憐の腰に腕を回している。殿下を守るためだから許そう。

ほんとに岩壁が迫ってきてて、私の頭のなかではスター・ウォーズEP3の帝国軍の戦艦艦内ゴミ捨て場で圧縮されるシーンで再生されるんですが、とにかく逃げ場所がなくてどうしようもなくなる。そこへ裴茗が両手と両足を開いて山の動きを止めるんです!私はこのとき初めて「武神ってすげえ」って思いました。しかし武神のスピリチュアルパワーもそんなに長くは続かない。裴宿が「将軍、私も手伝います」って止めようとするんだけど、彼は今は人間なんですよ。半月が「私も」って裴宿に法力を分け与えるものの、それでも追いつかない。そりゃ、山が迫ってきてるからね。

「わかった、わかった、わかった!」て謝憐が叫んで「前にも後ろにも右にも左にもいけないなら、下に行けばいいんだ!」と言い出すので、私はまた拳を叩くのか?と危ぶむ。そしたら、芳心で土を掘ろうとする。そこは拳じゃないんかい!

花城は「そんなことしなくても大丈夫。もうすぐだ」と余裕を見せている。何やら土を掘る音が聞こえてきて、地師の月牙鏟とともに青年が地中から顔を見せます。

「ちょっと遅かったけど、彼は辿り着いたね。さあ、行こう」と花城が言って一行は穴の中へ。間一髪、山が閉じます。

青年を見て謝憐は彼にしては珍しく戦闘モードになって「師青玄はどこだ!?」と問いただします。月牙鏟を持っているので、黒水だと思ったらしい。そして、彼が整っているけれどもあまりにもどこにでも溶け込む容姿をしているので、擬態だって言うんですね。

青年は「すみません…元々こんな顔です…」と告げ、花城も「これが彼の本尊なんだよ」と教える。謝憐はめちゃめちゃ謝るのだった…

よくよく見れば青年は極楽坊にいた呪枷を持っていた花城の部下です。そして、霊文が「ご苦労様でした、引玉」と声をかける。彼はやはり元神官で、権一真の師だったそうです。そこで謝憐は「そういや聞いたことあったな!」と思い出すのだった。まあ、ずっと天界離れてたらわかんないよね。

裴茗は「引玉がなぜここに?」となり、引玉は霊文と裴茗と裴宿に挨拶します。そこへ「引玉だって?自分の弟子に負けた男か!」と壺から声が。容広です。裴茗は黙らせます。

引玉は月牙鏟で道を掘り続け、続く一行。

裴茗は花城に「黒水沈舟とは関わり合いがないと言っていたが、月牙鏟を持っているとはどういうことだろう?黒水沈舟の行方も知らないと言っていたが、師青玄を返すよう言ってくれないか?彼がまだ殺していないなら、だが」と言います。

花城はにべもなく「月牙鏟は拾ったんだ」と答える。

霊文は「上天庭に属するものですから、返して……」と言いかけて、自分がもはや神官ではないことを思い出して、花城に頼むのをやめます。

月牙鏟は黒水が地師に化けるのをやめたとき、鬼市に放っていったので、銅炉山に入る前に引玉に渡していたらしい。花城は前に銅炉山で山の精霊に邪魔されたので、月牙鏟は山の精霊に関わるものだから必要になることがわかってたみたいですね。

山が動くのは山の精霊のせいらしいんだけど、それが一体どういう目的で動いているかはわからない。ただ、銅炉山に近づくものを見境なしに阻もうとするらしい。

謝憐は「雨師篁と奇英殿下が心配だな」と言ったとき、引玉は権一真の名前を聞いて少し反応を示します。

霊文は「権一真はあなたがいなくなってから霊文殿に何度もあなたを探すのを手伝って欲しいときていたのですよ」と教えます。引玉は「ほ、本当に?」と驚いた様子。いったいこの師弟に何があったんだ。

「ええ、あなたが貶謫されてからすぐは毎日のように。何も知らせがなくなってからは三日毎に、それが月一度になりました。最近では一年に一度。彼は、錦衣仙の件に関してあなた方二人の間に誤解があると常に感じており、他の人々に説明する手助けをするために、あなたの言い分を聞きたがっていた。しかし、あなたの気配はなかったし、連絡もなかった」

引玉は霊文の言葉を聞いても土を掘り続け、謝憐は「話す気がないんだな」と考えます。霊文も同様の考えだったようで追求はしない。読者としてはここで一切合切明るみに出してほしいんだが。

掘り続けて、引玉がみんなに言います。「15キロは掘りました。続けますか?」と…。15キロ!?!?

15キロって1500メートルだから、山でいうと氷ノ山(兵庫県と鳥取県の境にある兵庫県では最高峰の山)ですよ?小学生の頃氷ノ山に登ってスキーとかしてましたけど、あんなに掘っちゃったの?神様の世界っておかしくない??

まあいい。神様の感覚の現代の狭い国土に住む人間の感覚を一緒にしてはいけない。たぶん銅炉山、エベレスト級だし。中国の感覚から言えば普通に違いない。

「15キロも掘っちゃったら空気が心配だよね〜」という謝憐の意見を受けて、引玉は今度は上に掘っていく。「真面目でいいひとだなあ」と好感を持つ謝憐なのだった。

みんな引玉の後に続いて進んでいき、とある地点で謝憐は何かにつまづきます。花城の「さわらないで」という制止も間に合わず、つまづいたものを拾うと、それは二つの頭蓋骨でした。よく頭蓋骨を手に持つね、太子殿下。

「大きな墓地に掘り進めちゃったのかな」とか言ってるうちに裴茗も大腿骨を手に取って「美しいこのラインは女性のものに違いない。こんなところに打ち捨てられるとは」と断言しますが花城が「男性だよ」と教えてあげます。そして「鬼になったあとの死体で、毒がついてるよ」とも教えてあげます。裴茗の手には緑色の何かが付着する。

「自分のそばに手を置いておけないの?」と霊文は叱責し、裴宿は相変わらず息も絶え絶えに裴茗は神官だから毒は効かないしすぐによくなると言ってくれます。裴宿はほんとうにやさしい子だ…。

裴茗は大腿骨を武器みたいに扱うことにしてようです。

頭蓋骨を持った謝憐はどうかというと、みんなに手のひらを見せます。手についた緑の毒はすぐに消えてしまい、「実は何度も毒にあたってるんだよね〜。1000人とは言わないでも800人は当たったかな。今は解毒できる。この毒の強さくらいだったら対処できるよ」

謝憐はおどけて言ったので、みんな笑いそうになる中、花城だけは楽しまず、頭蓋骨を踏みつけて粉々にしてしまいます。骨が砕ける音を聞いて、花城が動揺していることに気づきます。彼の不機嫌はどうやら自分のせいのような気がしてならない謝憐ですが、それ以上詮索する勇気はない。

殿下…花城はね、自分を下げる謝憐も、それを受け入れる周りも許せないんだと思いますよ。

さて、ようやく地表に出てきますが、空はなく、どうやら大きな洞窟の中のよう。しかもたくさんの穴があって、迷路のようになっています。出口を探すために分かれるのは得策でないと判断し、全員一緒に行動することにします。

花城と謝憐が先頭に立って進む中、謝憐は声をかけます。花城はもう動揺は見せず「哥哥は質問があるのかな」と答えます。謝憐は本当は、彼が怒ったいたのか聞きたかったのに、その場凌ぎで「いや、なんでもないよ。でもこの隧道はとても入り組んでいて、ちょっと眩暈がする」と言ってしまいます。

花城は「休みたい?」とすぐに返答し、そこにはまったく冗談の気配がなく、慌てる謝憐。そこへ裴茗がまた余計な口を挟んでくる。「少し歩いただけで眩暈がするのか」

謝憐は恥ずかしくなり裴茗の言葉は聞こえないふりをするのだった…。かわいいですね。

謝憐はみんなに「ここは入り組んでいて間違いやすい、もっと互いに近づいて進もう」と言いますが、振り返ってギョッとします。背後には誰もいない。花城は謝憐の肩を掴んで「俺の傍に。どこにも飛び出さないで」と言います。

Don’t run off anywhereって逃げ出すなって意味だと思うんだけど、太子殿下は物理で解決するから飛び出すなって方がしっくりくる…けど日本語訳を待つ。

「この山の中には何かが潜んでいるのかな?」

「いない。でも、ここに何もないのはもっと心配だ」

というのも、発見されずに近づいてきて、目と鼻の先で皆を奪い去る可能性のある何かに直面しているということなのです。

突然のホラー!次章に続く。

@checaldooggi
書くことを続けられたらいいな。読んでくださってありがとうございます。 天官賜福とさはんにハマっているのでその話が多めになるかも。 匿名の質問箱はこちら mond.how/ja/checaldooggi