天官賜福 英語版135章(EXTRA2) メモ

A4(えーよん)
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公開:2024/5/17

GW後の仕事がしんどすぎるのと寄る年波には勝てぬというアレで土日に予定を入れてしまうとさっぱり疲れが取れず日中幽鬼のように仕事をして帰ったらぐったりとベッドに横たわりソシャゲとXを眺めることしかできないのだった。

今日は久しぶりに早く仕事が終わって比較的元気なので、番外編のメモを書こうと思い立ちました。18時半定時なのに18時にスタジオでのナレーション収録終わって帰社して19時に退勤した。いつもなら18時半からミーティングが始まるので(なぜ?)、退勤は20時〜21時です(なぜ?)。

135章〜137章までは'The Strange Amnesiac Adventures of His Highness the Crown Prince'という番外編です。原題は「太子殿下的奇妙記憶漂流」。英語直訳だと「太子殿下の奇妙な記憶喪失の冒険」だけど、中国語だと味がありますね。太子殿下の奇妙な記憶漂流ってそのまま使ったほうがよいおかしさがあるな。


ある朝太子殿下が目覚めると、そこは見慣れぬ部屋であった。しかも床で寝ていた。皇極観で修行をしていたはずなのにこれいかに? 風信と慕情は? そして、なんだか腰は痛いわ足は痛いわ下腹部は痛いわ首は痛いわ、さんさんたる有様で、床で寝ていたのはこのせいか?と太子殿下はちんぷんかんぷん。

どうやらこの部屋は宿屋のようだけれども、彼が見たことないくらい……野宿とさして変わらないくらい、質素。

体の調子は最悪で、自分の姿を見てみて真っ青になる。

というのも、体中に紅い花びらのような鬱血の痕があるではないか!鏡で見てみると、胸やあばらのあたりだけでなく、首にも背中にもついているのだ!

これって、襲われてない?とショックを受ける太子殿下。英文でははっきり、'someone had...taken his virginity.'と書いてあるので、貞操を奪われたという認識があるのだった。そして初めて、「足が弱くなる」…日本語でいうところの足腰が立たなくなるって意味だと思いますが……ってこういうこと!?と思うのだった。一応、そっち方面にまったく知識がないわけではないのだね。

もうね、この2ページくらいだけで笑えるんだけど太子殿下がかわいそうになる。だって、タイトルからして謝憐の記憶がなくなっちゃうというか、太子殿下だったころに戻って、しかも起きたら花城といたした後の体を見たってことでしょ。かわいそう…。墨香銅臭先生は天才だな…。(この後なんどもこれを言うことになります)

昔、謝憐は自分に付き添う宮中の女官たちからひどい噂話を聞いたことがありました。それは強姦と性的な人身売買を専門とする邪悪な犯罪者が経営する怪しげな店の話です。

自分の有様はまるでその話で連れ去られた乙女のよう。「でも、私は男だ!」と頭を抱えます。

もう、見ただけで鬱血の痕はキスマークだし手で掴まれたあともついてるし噛み跡までついているのです。おい!花城!どんな抱き方してるんだ!!(でも謝憐が許してるならOKです!)

自分の状態を確認しつつ、修行の禁則事項も思い出します。そう!彼は肉欲的行為をしてはならないのです!法力を試してみるが、当然、何もできない。

何故このようなことになったのかさっぱりわからない。風信と慕情はどちらもいないし、誰かがなんやかんやして彼はもう純潔を奪われたのです。もうぐちゃぐちゃです。

なんとか心を落ち着けようとしましたが、絶対無理。彼は服を掴んで急いで着込み宿を飛び出します。そして拳を木にたたきつけ「バカ」「卑怯者」「下劣なやつめ!」と罵ります。太子殿下時代だから罵り方もお上品だな。自分が知っているありとあらゆる罵詈雑言をくそ野郎にたたきつけたい謝憐。しかし出てくる言葉がやさしいからな…。あと、読者だから知ってるんですけど、それやったの後のあなたの恋人ですよ。

謝憐の八つ当たりで森の木々は粉々に…。たまらず、大地の神が出てきて謝憐の足にすがりつきます。大地の神っていうか、たぶん土地神という訳でいいと思う。

「殿下!殿下!攻撃をやめてください!」

謝憐はまだ怒り狂ってましたが、老人の懇願に冷静になります。

「あなたは誰?」「私はこの地の土地神です、殿下!」

涙を拭いながら言う老いた土地神。

「私はこの小さな木の中で隠棲していたのです。あなたが木を全部破壊してしまったら、宿無しになってしまいます!」

oh...こういうパターンの神様もいるんだなあ。なんかよくわかってないけど、人が飛昇して神官になるパターンと、日本の神様みたいなパターンもあるってことなんだろうか。と思ってたら、いちおうこのおじいちゃんも神官扱いだそうです。

謝憐は我に返り、敬意を表します。「許してほしい。興奮しすぎていた。どうでしょう、私が折ってしまった木を全て弁償するというのは」

この提案に慌てる土地神。「だめだめだめだめ、いりませんいりません!どうしてあなたに支払いを求められましょう。閣下が私と話してくださるという事実だけで、このつつましい小さな神の住まいに光が差し込みますよ!」

この物言いは謝憐にとっておかしく聞こえます。だって、相手は神官です。それに、自分よりずっとずっと年上です。どうしてこの神官は謝憐を恐れ敬うのでしょう? しかも「閣下」だなんて。

「あなたはこの辺りの土地神さまでしょう。この辺りには詳しいはずだ。二人の人物を探すのを手伝っていただけませんか?」謝憐は丁寧に尋ねながら、金箔を取り出すために袖の中に手を入れる。え?殿下お金持ってんの?(いつも無一文のイメージ)

土地神は大きく手を振って「いやはや、必要ありません!誰をお探しですか?」と言う。「私の二人の従者、風信と慕情だよ」と答えると、黙り込む土地神。

「何かおかしい?問題がある?」「いやいやいや、問題なんてありませんとも。しかし、ただ……」

口ごもる土地神は頭の中で考える。「いったい殿下に何が起こったのだろう?もう八百年も経っているというのに、どうして彼は未だに南陽将軍と玄真将軍を従者と呼ぶのだ?二人の将軍は怒ったりしないだろうか。いや、忘れよう。二人が怒るより、殿下の面倒を見ないであの城主を怒らせる方が恐ろしい…」

土地神、隠棲してたのに面倒なことに巻き込まれてかわいそすぎる。

まあ、そんなこんなで土地神は二人の神官を探しに謝憐の前から姿を消します。そして少し経ってから「何が起こってるんだ?」と困惑した声が聞こえてきます。

風信と慕情の姿を見た謝憐でしたが、どうも自分の知ってる二人ではない!(それはそう)

外見は同じでしたが、二人は猪突猛進の若者ではなく、長年の戦闘経験を積んだ将軍のようでした。(それはそう)

風信は「殿下、いったいあなた、ここで何してるんです?」と尋ねる。「私が聞きたかったことだ」と謝憐。「君たち二人はどこにいっていたんだ?君たちに外でしりとりしろと昨晩言ったが、どうして君たちの影すら今朝には見つけられなかったんだろう」

土地神と同じような表情をする二人。

「その格好はなんなんだ?いったい何が起こってる?」謝憐が叫ぶと風信は困惑しながら自分の姿を見て、「服に問題でも?ふつうじゃないですか?」風信って素直ないいやつだな。一方慕情は「まだ寝ぼけてるんですか?私はあなたと一緒にはいなかったですよ」と言う。

頭を掴んで叫びまくりたかったが、抑える謝憐。「わかった。君たち二人も何かに取り憑かれたんだな。そうだろう?私みたいに」再び、風信と慕情は奇妙な顔をする。

「混乱してる。殿下、どうして私たちにここに来いって言わなかったんです?」と風信。「どうして彼ではなく我々を呼んだかの方が不思議だな。脳みそが茹だってるんだな」と慕情。

慕情!!!!アンタ、最後の方で友達になりたいって言ってなかった?友達にそういう物言いはどうかと思うよ!

「彼?誰?国師?」と混乱する謝憐。

この状況あまりにも読んでいる私に都合が良すぎるな…。墨香銅臭先生は天才だな…。

これはいよいよおかしいと踏んだ二人。慕情は謝憐にここ数日起こったことを尋ねます。謝憐は、皇極観で修行をしたと答えます。花城はどこに?と質問され、なんだか聞き覚えのある響きだけれども、わからず、「花…城?誰?」と言う。

わー!最高!

私、記憶喪失ネタって、「忘れられて苦しい…」みたいなやつはあんまり好きじゃないんですけど、厳密に言うと、記憶喪失ではなく、中身が年齢逆行してるタイプの、こういう認識の違いのおかしさで話を進めるやつは大好き。

謝憐の答えに長い沈黙が降りる。

「なるほど。わかった」と慕情。風信を引っ張って何やら話します。

「何がわかったっていうんだ?二人で何を話してる?」と疑わしげに見る謝憐。

「殿下、行きましょう」と風信。「どこに?」「この問題を解決できる誰かのところですよ」と慕情。「さあ、来て!」

しかし謝憐は反発して「行かない!」と叫ぶ。謝憐を縛るかのような霊光を放つ慕情。謝憐は逃げ出します。

「なんなんだ?一体、なんなんだよ!」と叫ぶ風信。「何が起こったんだ、こんな記憶喪失になるなんてマジでありえないぞ。八百年を忘れるだって!?」「ついに!彼の脳は、あまりに適当にくだらないものを食べてきたせいで、ついにやられてしまった!」と慕情。メシマズのこと言ってます?

「ありえない。何かが起こったんだ。早く探し出すぞ。彼の精神はまだ十七歳のままなんだから」「ああ。それに、彼は無邪気で世間知らずで、おまけに愚かだ。甘やかされて育った十七歳の太子殿下!」「待て、先に奴に話そう。早く、奴に!」

誰よりも奴にこのことを話さねばならないのだった…!

この、風信と慕情の違いが如実に表れるの面白いですね。そんでもって、17歳の謝憐が生意気でかわいい感じがする。でも、気丈ですよ。自分が襲われた状態なのにさ…。

さて、逃げ出した謝憐は一息に十二キロもの道のりを進み、立ち止まって、大きな霧に包まれたかのような、危険な網の中にとらわれたかのような気持ちになります。

いったいぜんたい、何が起こったっていうんでしょう。普通ではない。全てが異常!

もちろん、彼は慕情の能力を正確に知っていたので、数百年の修行ののち作り出せるような霊光を作り出せるとは思えず、あの慕情は偽物だと考えます。そして謝憐自身もまた普通ではありませんでした。走っている間、まるで自分がツバメのように軽かったのです。

落ち着いて落ち着いて落ち着いて、ハッと慕情が口にしたことを思い出します。そう、花城です。「花城」つぶやく謝憐。

この名前を呼んだとき、何かが駆り立てられるような気持ちになった。まったくなじみがないのに…。まるで小さな花が心の片隅で咲いたかのようでした。謝憐は何度も名前を呼びます。花城、花城、花城……

花城……聞いてるか?三郎といつも呼んでる殿下が君の名前を呼んでるよ…。これについて私は邪悪な笑顔になるしかないのであった。

さて、この人物はおそらくきわめて重要に違いありません。そして、この事件の中で重大な役割を演じているはず。謝憐は彼を探す必要がある、と結論づけます。

そうと決めたからには街を目指す謝憐。最初に自分の体に起こったことを認識したとき、まったく受け入れられませんでしたが(それは本当にそう)、一時間も経たないうちに謝憐はそれを乗り越えました(そうなの?)。まあ、まだ体と精神は混乱しているものの、パニックに陥っている場合ではないのです。本物の風信と慕情は行方不明です。彼だけで探し出し、真実を明るみに出さねばならないのです!

さて、街に入るころには謝憐はいつもの落ち着きを取り戻す。ほんまにメンタルがタフ。まったく弱くない。傷つかないわけではないけれど、屈強なのも困りものです。花城がずっと心配しないといけないからな。

お茶を飲む気はないものの、適当に茶屋を選び、上の階の窓際に座る。テーブルの茶碗を手に取り、そこには拭いても拭いても落ちない長年の汚れがこびりついている。見なかったことにして元に戻す。

この茶屋の中では、わりと魅力的で優雅な女性が琵琶を弾きながら鶯のように歌っています。「わりと」って表現、なんなんだろうな。彼女のまわりには若いのから年老いたものまで男連中が座って見つめている。彼女はありふれたその土地の歌をうたっていました。朝、少女が花を摘みにいく…みたいな感じの歌。男たちは「つまらん!別のを歌え!」と野次を飛ばす。

どうすることもできず、歌姫は観客に従うしかなく、かなり刺激的な曲に切り替える。どんな曲なんや。彼女は優しくゆっくりと弦を弾き、赤面するほど甘くしなやかな声で歌う。満足して、観客は歓声と拍手を送る。それとは対照的に、謝憐は2階の角の窓際の席に座りながら、少し居心地の悪さを感じる。

さて、その歌の内容というのは、先頃結婚したばかりのカップルの愛と情熱についてで、婚礼の夜のことが描かれている。皇都でこんな恥知らずな歌を聴いたことがない。昔なら、彼はそれを、耳元を吹き抜ける不愉快な風と受け流していたでしょうが、今や状況は全く違うことに。

彼の身の上に何が起こったか記憶がなくても、それらの行為は行われたのであり、歌の内容はかつてとは違って聞こえる。そして、恐ろしいことに気づきます。彼の思考はもはや自分のコントロール下にはないということに。

いくつかの歌詞が聞こえて、頭の中に覚えのない光景がよぎる。二つの手がかたく結ばれ、赤い糸が指の間にからまる。喘ぎ声、うめき声、そしてある男のなだめるようなつぶやきが聞こえてきそう。

エッ……。記憶がなくても体が覚えてる的な……?

このイメージはなんなんだ、彼らは一体何なんだ?と恥ずかしくなって憤慨して下唇を舐める謝憐。余裕がなくなるとこうなるのかわいい〜、けど、やっぱかわいそうなんだよな…。一体何なんだって、謝憐と花城のあれやこれやだろ……。

謝憐は我慢できなくなってテーブルに拳をたたきつけます。傍にいた客たちはびっくりして目を見開き、謝憐はもごもごと謝罪する。彼女が歌い続けるなら、ここにいるべきではないと考える。

そこへ、歌が突然中断されます。見ると、男連中が歌姫の体をまさぐろうとしている。最悪…。彼女は琵琶を胸にかたく抱いて「殿方、ただ歌を聴いてくださいませんか。お願いですから私には触れないで……」とお願いします。

しかし、男の一人は「俺たちだけがやってるわけじゃないだろう。あんたがここで自分を売ってる間、一度も触られたことがないなんて信じられないね」と言う。うるせえな。

歌姫はこの言葉を聞いて眉を吊り上げます。「なんですって?自分を売ってる?私は自分の声を売っているのよ、体じゃない!」

しかし男たちは無視して「自分は貞淑だとでもいうように話すじゃないか。そんなにまともならここで自分を売らないだろう」「その通りだ。あんな歌をうたっておいて、今になって自分の口が言ったことを売っちゃいないって?貞淑だってよ、なんてでたらめだ!」

歌姫は怒って「あなたたちが歌えって言ったんでしょう」と反論します。

彼女がなんと言おうと周りはもう聞いちゃいません。心ない言葉を投げかけます。謝憐は黙って聞いていられず、不機嫌だったため、怒りも頂点に達します。電光石火の動きで謝憐は男たちを地面にたたきのめします。

謝憐は歌姫を守るように彼女の前に立ち、拳を鳴らして怒りをあらわにします。若い頃はけんかっ早かったのだねえ。

「今のうちにやめておけ。花のような美しさを見れば誰でも感動するだろうが、敬意をもって彼女に接する方法を理解していないのであれば、恥ずべきことにあなたたちは品性がない」

言うことに品がある!私だったらバカアホクソボケしか出てこない。

「あの歌を歌ったんだぞ、歌ってるのに触れないのかよ」と文句を言う男。卑猥な歌を歌ったらお触りオッケーってどういう文化なんだよ。

「そのとおり」謝憐は一言一言ゆっくりとしっかりした声で階下に何人か男を落としながら言います。「彼女は歌える、お前たちは触れない!」

さて、だれも謝憐の雷のような早さの動きを見ることができず、反撃もできない。謝憐が階段の上で後ろを振り向くと、歌姫は感謝の気持ちを込めて彼にお辞儀をします。「道長、助けてくださってありがとうございます」「私は何もしていないよ。あなたはここにいるつもり?」

歌姫は頷きます。謝憐も頷き、「いいね。あなたの歌を歌い続けて」と返します。そして、袖をくるりと回すと、彼は直立不動で腰を下ろし、彼女を見守ります。謝憐が去らないため、男たちはもう彼女をいじめることはできません。いっそう感謝する歌姫。彼女は慎重に歌い始めます。それは最初に奏でていたこの土地の歌でした。

謝憐は自分で茶を注いで飲もうとしますが、茶碗が汚れていることを思い出し、ため息と共に飲むのを諦めます。そしてぼんやりと顔を上げて、かたまります。通りの向かいにある、もっと立派な赤い居酒屋で座っている男を見る。

その男はかなり背が高く、全身赤い服を着ていました。荒々しさを感じさせる眼帯をつけていたとしても、彼の端正な顔立ちを隠すことはできません。紅葉より紅い衣を身につけ、雪のように白い肌をしていて、彼の手には銀色の持ち手と注ぎ口がついた酒瓶があり、手首に巻かれた二本の銀色の腕輪のようにきらめいています。一目見て、彼はひときわ目を引く存在。そして、彼はこちらを見ていました。

目が合います。謝憐が彼に気づいたのを見て、微笑み、乾杯をするように酒瓶をわずかに持ち上げる。どういうわけか、彼の目があの男の目と合ったとき、稲妻が彼の中に走ったように感じます。

どういうわけもこういうわけもないんだよ!

すぐに視線を逸らしますが、気にしないふりをしながらも心臓は高鳴り始める。

こんなの…こんなの、一目惚れに等しいじゃん…。

確かにその男はまぶしくて、不思議な魅力を持っていましたが、謝憐がこれまで魅力的な男を見たことがなかったわけではありません。なのに、どうして彼の姿を見てそのような反応をしたのか…。

彼は少し考えて、その最後の考えが正しくなかったので修正。あんなにまぶしくて端正な顔立ちの男は見たことがない、と。「彼は希有な人物だ。注意しなければ」と考える謝憐。

もう一度見たとき、赤い衣の男は消えていました。まるで紅葉が落ちてくるように彼の視界にあらわれ、彼を釘付けにしたかと思うと、一瞬で消えてしまったよう。夢の中を漂うような、実在しないかのようでした。

謝憐は居酒屋をしばらくじっと見つめましたが彼の痕跡は見つけられません。諦めて、彼は静かに息を吐き出しましたが、本当に失望しているのかどうかは定かではない。「いいさ」と額をこすりながら考える。

しかし、謝憐が顔を向けると、なんと向かいに誰かが座っているではないか。彼は顎を手で支えて謝憐を見つめている。

さすがにこわいが!!??

目が合って、謝憐の頭の中は真っ白になる。

果たして、男は満面の笑みを浮かべてこう言っただけだった。

「道長、一杯振る舞ってもいいかな?」

136章に続く!

@checaldooggi
書くことを続けられたらいいな。読んでくださってありがとうございます。 天官賜福とさはんにハマっているのでその話が多めになるかも。 匿名の質問箱はこちら mond.how/ja/checaldooggi