ひょんなことからシェパードと過ごすことになって、もう1年半が経つ。そもそも動物には1ミリも興味がなかったが、無限に三歳児の面倒を見ている気分になるのが大変でもあり、しかしキレたり文句を言わないので安寧を与えてくれる(時も多い)。
バンクーバー近郊は、家の周りに芝生があることが多く、近所に緑の多い公園やオフリーシュのトレイルが結構あって大変良い。車で移動もまあまあしやすいのでお出かけが捗っている。散歩が趣味という話を resize.fm で聞いてわかるわー、と思いながら犬の散歩をしている。ただ、会議や面接なんかの時にかまってモードを炸裂されるとなかなか心が落ち着かない。
シェパードはリアクティブな犬と知られており、他の犬やこっちを見てくる犬、リスなどにガン吠えしまくる。庭に出しているとお隣さんに吠えて文句を言われるなどのトラブルもまあある。しかし、家人の希望なので与えられた環境でなんとかするしかない。
お世話になったトレーナーさんに、飼い主がcomfortable じゃないと犬もcomfortable じゃないので、飼い主の安寧大事、と言われたのだけど、それが最近実感する出来事が多い。人は突如現れるオフリーシュ犬や歩きスマホ飼い主に遭遇しても、広い心でひらりとかわす余裕がもとめられるのである。毎日がリアルメタルギアソリッドだなと思いながら散歩をしている。
犬のことを考えると、自分が田舎に引っ越したいと思う日が来るとはと感慨深い。ちなみに、カナダの田舎は庭にクマの親子が普通に来るらしいので、別の面倒くささが発生するのは間違いない。郊外でもコヨーテは住宅街に出没するのである(犬の散歩中に遭遇した時は、大きな声を出して追い払い、原始的な何かを感じた)。
オチはないのだけど、動物に興味がない自分でも情が湧くんだなあと思いながら、朝起きてはお漏らしを処理する今日この頃である。