激動の30代、惑う40代

chezou
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ふと、mirakuiさんの14年を振り返る記事を見たので、深夜の勢いで書く。

https://blog.mirakui.com/entry/2024/01/26/223614

振り返ると30代前半はもはや記憶がない。

2014年は初めての転職を経てCookpadに給料を下げながら行ってがむしゃらに働いていた。最近、たまたま白金台オフィスのパティオでnegipoさんが働いている写真を見て、ぐっと来てしまった。「自分より強い人の中で働く」を地で行って、普通に辛かった。RubyコミッタやWeb系でN年みたいな人々の中で揉まれるのは今思うとよくやっていたなと思う。終盤なんとか掛け算で強みを見つけることができて、うまいこと折り合いがついた。人や仲間にも恵まれた。もちろん、折り合いのつかない人もいたけど、この頃に転職すれば100%ハッピーになれるわけではない、と気づいたのはラッキーだったのではないか。今で言うプロダクトエンジニアが自分のど真ん中だと気づけたのはとても大きな価値であった。

その後、アメリカ企業(いわゆる外資)のClouderaに転職し、上場(そして退職後上場廃止)という稀有な経験をした。NYSEにいきなり上場して、中継を見ながら東京オフィスで遅くまでお祝いをしたのは今も覚えている。Sales EngineerというDeveloperではない肩書で、customer facingど真ん中な仕事をしていたのは、自分のコアを作る上でもとても良かった。隣の部門のパワハラな人々に圧をかけられたりみたいなのはしんどかったが、今思い返しても東京オフィスにはスターチームができていたと思う。この頃は、技術スキルと英語の習得とにステ振りを分けており、それがある種の負い目となっていたようにも思う。

頚椎ヘルニアを食らって休養期間を挟んでから、今の会社に移ってきた。ML Engineerポジションで仕事を始め、顧客のマーケティングキャンペーンのためのモデル作りはKaggleっぽいなと思って楽しんだし、その後も顧客に向けた製品開発をできているのはとても良い。気づけばだんだんと、おしゃべりとprojectをexecuteする係になっており、この先転職できるんだろうかという不安は増えてはいる。有り体に言えば、ミドルエイジクライシスなのかもしれない。前職で経験した上場後の痛みみたいな成長痛を、そこここで感じており、1社目の大企業で培った、社内政治や調整も含めて清濁併せ呑んで進める力はついてきたように思う。が、これでいいのだろうかという思いはいつもある。

あと、念願の海外移住も果たしたのも30代後半である。これについては、今のところ良いことのほうが多いので、しばらく骨を埋める覚悟で進めていこうと思う。多分、アメリカに移るとかはあるだろうけど、こっちの水が思った以上にあっているので、しばらくは動かないんじゃないかなあと思っている。

数日前に40歳になって何が変わるわけでもないが、30代で健康をどんどん損ねていったので、心も体も健康に、年々上昇し続けるliving costの増加には負けないように生きていきたい。まだしばらくは惑っていくだろうが、とりあえず44歳は超えないとなあと思っている。物を作り、それが誰かの役に立つ、そんなサイクルを回していきたい。

@chezou
落ち着いて、箸にも棒にもかからないことを書けるのっていいですね