バターで焼いてやるんだからね

芋羊羹を買った。いえい。

駅に期間限定でお店を出している場所で売っているのを発見して思わず買ってしまった。こんな愛らしくも美味しそうなもんをみつけてしまったら買うでしょう。なお、衝動買いしてしまうお菓子ですが、芋羊羹の他にも豆大福があげられます。そうだ、私は和菓子が好きなのだ。

この芋羊羹は粗めに芋を潰しているからか、粒感とざらりとした食感があって美味でした。こういうのもまた新鮮。普通の色の芋羊羹と紫芋の芋羊羹、それぞれに違う種類の芋も混ぜているようで、見た目も可愛い。色が均一なものはもちろん美しいのですが、不揃いなものもまた面白く、可愛らしい。これ、本当に素朴さがあってとても良いんです。

小さい頃から芋羊羹には馴染みがあり、食べると懐かしさを覚えます。一番食べ慣れているのは舟和のもの。お土産だよ、とあの綺麗な芋色の羊羹がぎゅうぎゅう詰められた箱を開けるのがとても楽しかったな。だからなのかな、どんなお店屋さんのものでも芋羊羹というものを食べるとぶわりと過去の記憶が蘇る感覚があって不思議な気持ちになる。小さい頃に芋羊羹だ、と喜んだ気持ちが帰ってくる感じ。

味が濃いからちまちまと長く食べるのが良い。思い切って食べろよ、と思われるかもしれないが構わない。よこ、たて、よこと順に切って口に運ぶあの工程がたまらなく好き。そうして、横長の芋羊羹が少しずつ小さくなっていく。それが悲しくてますます食べるスピードが落ちていく。やがて全部が私のお腹に収まると、満足感と寂しさを覚えてもう一つ食べたくなるんだな、芋羊羹。

少し温めたり、バターで焼いても美味しい芋羊羹。見かけたらまたきっと買ってしまうんだよな。今度はアレンジしたいけれど、きっとまたそのまま食べちゃうんだろうな。えへへ。

@chihane19
つらつらと。