
左側の親知らずさん達が私の口から出ていった。もともと、親知らずの存在を意識しないまま暮らしていたから、正直よく分からない状態である。ただ、時折感じる糸の感覚が確かに抜歯をしたのだなあと分からせてくる。
歯を抜いた瞬間は何もかもがよくわからなかった。気づいたら抜けましたよと言われていたのだ。麻酔がよく効いていたんだよなあ。ちなみに抜歯中はひたすらに顎がきつかった。日常の中で口を開けっぱなしにすることってないもの。本気で顎が外れるかと思った。外れないでよかったです。
さて、抜いた直後は変なテンションだったのだが、家に帰ってどっと疲れが来た。ただ、すぐに倒れ込むような疲れではなかったので、買ってきたパウチの粥を温めることにした。でも術後すぐの口で物を食べるのが怖くてたまらない。なので初日は少量の粥を啜った。文字通り啜った。
パウチの粥はどろどろの液状になってるので啜りやすい。どうにも私が粥を作ると硬めになるから、ここまでのどろどろにならない。そして調べてみて分かったのだが、私が作ってるものはおじやであり、粥ではない。そしてきっと、これからも私は自分では粥は作らないだろう。無意識におじやを作るからだ。
久しぶりに食べたが、パウチの粥っていいね。米の甘さが存分に味わえるし、喉通りもいい。そしてどこかほっとしてしまう自分もいる。大仕事を終えて食べるからだろうか。粥の優しい甘さが私を包み込む。まあ、大仕事をしたのは病院の先生達なんだけれどもね。
ということで、しばしのパウチの粥もしくは自作のおじや生活のスタートだ。固いものを食べる気がしないので、存分に粥とおじやを楽しむ一週間としよう。