セーブポイントみたいなとこがあった

頭上は綺麗に塗りたくられたコンクリートで覆われて、左右の壁はつるりとしたタイルの壁がある。閉じ込められたとは感じない。何故なら進行方向と後ろは囲まれていないからだ。戻るか。否、進む。ひたすらに前に。

進んだ先に何があるかは分からない。もしかしたら行き止まりかもしれない。そもそも遠回りをしていたり、全く見当違いの場所に行きつく可能性だってある。まあ、それでもいいのだ。ここを進むと決めたのは私なので。進む、すすむ。ひたすら進む。この先に何があるか知るために。

なんて薄寒いことをしたためました。地下通路を歩いているとわくわくするんですよ、仕方ない。

ゲーム脳なんだろうと思うのですが、地下という場を歩いていると何かとエンカウントするような気がしてそわそわする。むしろ、楽しい。脳内でお気に入りのゲーム音楽を再生しながらずんずん歩くのがいい。そうすることで一人称視点のゲームの世界に入り込んだかのよう。

もちろん、現実世界なので人に突然話しかけはしないし、目測を誤って壁などに激突もしない。すれ違う人を華麗に避けて、柱や壁にぶつからないように歩く。薄汚れた床や壁を眺め、案内板やポスターを見てはそうだやっぱり今ここは現実なんだとどうしようもないことを思う。

現実というゲームの中で生きてるもんな。魔法は使えなくとも。てくてく歩きながらそんなことを考える。ちなみに目的地には遠回りして着くことができましたとさ。

@chihane19
つらつらと。