チョコミントの記憶を辿ると、行き着く先は幼い頃に度々訪れたスーパーの屋上遊園地だ。今回買ったのはチョコミントのブラウニーなんですが。
一昔前には少し大きめのスーパーの上にはミニ遊園地のようなものが必ずあった気がする。今じゃもう、儲けのことやら、安全面やら、管理運営のことやらを考えると設置できない代物。時折、あの場所は夢だったのかなと思うこともあるけれど、屋上遊園地に関する記事や写真を見る度に記憶は正しかったんだと思い直すんだよね。
私がよく行っていたそこには、巨大なトランポリンや、モグラ叩き、敷地内を一周できる機関車のような乗り物、上下にゆったり動く動物の形の何かがあった。褪せた記憶の向こうで、朧げな輪郭の遊具がぼんやりと浮かんでいて、形のない音の記憶が胸をよぎる。懐かしいな。昔、私はスーパーに行くたびにトランポリンで遊びたいと駄々を捏ねていた。懐かしいな。
そして、屋上遊園地での強烈な記憶の一つがチョコミントのアイスクリームなんだよな。値段は最早覚えていないけれど、今よりもかなり安かった。アイスディッシャーですくわれて、コーンカップに乗せられたチョコミントアイスのことをずっと覚えている。あの色が可愛かったんだよね。太陽に照らされた鮮やかな水色と焦茶色のチョコレートの対比が眩しくて、可愛くて、ドキドキして。バニラやチョコといった定番を頼まない自分を誇らしく思って。そんなつまらないプライドを気にすることなく、ひんやりとした可愛らしいチョコミントアイスはじわじわと大気に溶かされていく。
チョコミントを見る度に、幼い頃のどきどきを思い出す。何がきっかけで食べたか忘れたけれど、あの時の味を求めて私は今日もチョコミント味のアイスやお菓子を食べるのだ。