
私は過去に二度、生牡蠣にあたった側の人類である。なので牡蠣を見るとほんの一瞬、怯んでしまう。三度目の正直という言葉があるから生牡蠣を食べても大丈夫なような気もしている。だが、この世には二度あることは三度ある、という言葉もある。
生牡蠣を食べないでも生きていけるといえば確かにそうだ。美味しいものの可能性を狭めるのは悲しいが、ノロウイルスによる辛く不快な時間を思うと食べない方が精神衛生上、良い。貝類であたるときついってのは本当なんだと思ったもんだ。生牡蠣は味で判断できないからなあ、油断した時にあたるのだ。ノロウイルス恐るべし。
とはいえ、牡蠣は食べたい。なのでほどよい着地点としてカキフライを食べた。カキフライはさ、加熱しているからね。先程、牡蠣を見ると一瞬だけ怯むと書いたが、加熱処理された牡蠣にはそういう態度をとることはない。加熱していれば大丈夫なのだ。正確には、加熱した牡蠣で今のところあたっていないので、安心して食べている。やはり熱を加えるのが一番だね。お願いだからこれであたる日が来ないで欲しい。
大きなカキフライを四個。しかも卵の存在感が強めのタルタルソースつき。私はこういうタルタルソースが好きなんだ。カキフライにたっぷり乗せて齧る。するとカリカリの衣の中からじゅわりと牡蠣の温かい旨味がたっぷり詰まった汁が溢れ、ぷりぷりの身を味わえる。これがタルタルソースに合うんだよね。あちあち言いながら咀嚼。まさに季節の味だ。旨味を十二分に堪能しつつあっという間に食べ尽くしてしまった。
現在進行形で、カキフライではあたっていない。このままあたることなく、加熱した牡蠣を楽しませてくれ、頼む。