備長炭が香るし、小鉢も美味い

映画を観た帰りはいつだってほくほくしている。楽しい映画、悲しい映画、怖い映画、どきどきする映画。映画にはいろいろあって、ものによっては心が鉛になったかのように重く、どんよりとしてしまうこともあります。ですがなんだかんだで「いいものを見た」とほくほくしている。映画っていいもんですよね。

と、ここでお腹が空いていることに気がつくのです。それだけ集中して映画を見ていたってことなんだろうな。今回はお昼前に見たのでお昼に丁度いい時間。お腹がご飯を求めていました。

さて、とここで考える。映画を見に行った場所は都会も都会。休日なので人も多く、しかもご飯時。さくっとファーストフードといっても、場所によっては席取り合戦に負ける。そもそも今はファーストフードの気分ではない。ではパスタか?いや、小麦粉の気分ではないのだ、そもそも。となると手っ取り早く牛丼か。いやいや、ファーストフードの気分じゃないんだって。あまりにも店のチョイスが多すぎて悩む。そして人も多い。あまりうだうだ考えていると面倒になって地元に帰る羽目になる、と目についた看板のお店に飛び込みました。

さて、飛び込んだのは釜めしで有名なお店。ここ、焼き鳥丼が美味しいんですよ。昔むかし、本店で食べてえらく感動したんですよね。まさか映画館の近くにあるなんて知らなかった。

備長炭でじっくり焼かれた鶏肉につくね、しいたけ、しし唐、そしてウズラの卵。外側はカリっとして、中にうまみが凝縮されている。食べ物って冷えていくにつれて硬くなるものですが、ここのはいつまでも柔らかい。炭の香りが適度に感じつつ、その奥にいる素材の味に舌が喜ぶのだ。ああ、付け合わせの小鉢も漬物も、鶏肉の出汁のおつゆも美味しい。

映画にほくほく、ごはんでもほくほく。よい休日でした。

@chihane19
つらつらと。