春の気配は唐突に

コンクリートの隙間から顔をだす雑草も青々と生き生きとしている。そんな季節、春。気が付いたら春になっていた。

雑草だけじゃない。植木の葉っぱも、歩道にある街路樹や植木も、全部全部つやつやしている。春が見せるマジックなのか。生き生きとぐんぐん伸びている植物を見ると、やっぱりどうしてだか嬉しくなる。春の優しい温度も相まって、太陽が燦燦と輝く時間はうきうきそわそわしてしまう。これは春独特の感覚で、それこそ花粉症が酷くないからこんなぱっぱらぱーなことを考えられるのだ。花粉症は戦争である。故に私はまだ検査しない。くしゃみでるけど。

季節が一巡したのか、と春になると考える。私は夏生まれだから、そういう意味では夏にそれを感じるべきだと思うけど、学校生活も会社生活も、春が一区切りってのが多いからね。自然とそういう思考に染まっている。厳しい冬の寒さが薄まって、暖かい気温になると、ああ回ったのかと思うのだ。だからと言って何かが終わるわけではない。日常はぐるぐる続いていくもので、一区切りついたとそこから立ち上がって歩き続かなければいけないのです。

春。丁度去年の今頃、私の最愛の猫が遠くにいってしまった季節でもある。ぐるぐると一巡した季節が、猫を連れて行ってしまった。あったかくなったもんね、と思えるようになったのは最近のこと。先代の猫と、昨年は桜を楽しむ余裕もなかった。季節の移ろいに気付くこともなかった。

それでも私は歩き続けているのです。ああ、春が来たなとしみじみしながらも、今おうちにいる猫と一緒に、私は今日も日常を過ごしている。

@chihane19
つらつらと。