背筋をしゃんと

お土産屋さんで銘菓という文字を見て心が躍るようになってきた。昔はそんなことは一切なかったんだけどね。これも加齢によるものか。

一昔前は奇を衒うことが何よりも大事であった。だからお土産にお菓子を選ぶ時は昔からある有名なもの、はあえて選ばなかったもんです。あまりにも捻くれすぎだ。でもね、そういうのがかっこいいと思っていたんですよ。あとは昔は食べられるものの範囲が狭かったのもある。味の想像がつかないからこそ買えないものもありましたね。

と、偏った趣向のせいで案外定番の品の味を知らないなと思って買って食べ始めたのがはじまり。今では銘菓と冒険するものを同時に買うスタンスに変わりました。やはり昔から今もなおあるものってのには理由があるんだ。だからこそ今も消えずに残ってる。

さてはて、そんなこんなで秋田銘菓の一つ、ル・デセールを食べました。捻くれ者ではあるものの、これは昔から食べ馴染んでいるお菓子という認識なのでね。今も昔も大好き。

チョコレートケーキって洋酒入りのものが多くて、幼い頃はそれが苦手だったんですよね。でもこれは洋酒が使われていない食べやすいチョコレートケーキで、頂くと喜んで食べていました。しかもこれ、上に柔らかなチョコレートがのっていて、底には胡桃が散らばっているんです。美味しいに決まってるじゃないですか、これ。チョコレートの上のフィルムを外すのもまたいいんですよ。これからたべるぞ、とうきうきわくわくできる。

私の中でのチョコレートケーキの原点なのかもしれないですね、これ。しっとりふわふわのココア生地の上に柔らかいチョコレートがのった優しいチョコレートケーキ。だからこそ、これを見ると嬉しくなってしまう。

秋田銘菓はまだ冷蔵庫に少し残っているから大事に大事に食べるんだ。楽しみはまだ続くのです。

@chihane19
つらつらと。