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差し入れを買いにお洒落な場(※私はデパートっぽい場所をお洒落な場と呼びます)をうろついた時、気づけば和菓子屋さんコーナーに吸い寄せられていた。しかもたっぷりと時間をかけて並んでいる商品を見て、店員さんに説明を受けた。コスメゾーンはあんなに早く撤退したのに。
いまだに生クリームたっぷりの大きなケーキには魅力を感じるものの、和菓子を見るとほっとしてつい眺めてしまうようになった。よく和菓子を食べるようになったからだろうか。均等に、綺麗に並んでいる豆大福を見るとにこにこする。可愛い。ここに命は宿っているのだ。
その和菓子屋さんは、どら焼きが好きでよく買っている。むしろ、どら焼きのことしかよく知らない。当初はどら焼き屋さんだと思っていたほど。出来上がって数日以内のふわふわ黒糖どら焼きは絶品なので、ことあるごとに人へ布教している。
そんな和菓子屋さんでは、自慢のあんこ(これがまた絶妙な甘さで美味い。緑茶に合う。美味い。)の様々なお菓子が売っていた。また好きな和菓子が増えるじゃないか、と思いながら気づけばカゴにたくさんの和菓子。仕方ないのよ、美味しそうなんだもの。
そして、初めてその存在を知った亥の子餅と出会ったのだ。時期限定、だなんて言われたら買うしかない。しっとりとした求肥のようなお餅にこしあんが包まれているだなんて。しかもお餅にはゴマが。なんであの時の私は試しに一つしか買わなかったんだろう。一人で三つはいけたぞ。
季節限定の縁起物はいいね。美味しくて無病息災を願うことができるなんてお得だ。最近いきなり寒くなってきたからね。健康的に美味しいものを美味しく食べて暮らしたい。