ビスケットが並んでいる

たけのこみそしる
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公開:2024/10/25

なんとなしにココナッツサブレを手に取った。スーパーで一袋九十円台のやつ。税込みで百円を超えるけど、二桁のお値段のものをみるとどうしたって心が躍る。

しかも今回はノーマルココナッツサブレと、ナッツがたくさん入っている特別サブレが同じ値段ときた。もしかしたらいつも同じ値段なのかもしれない。だが私は、特別サブレの姿をあまり見たことがないのでね。同じだったとしても嬉しいのである。

最近気がついたのですが、どうやら私は手のひらより小さい均等な一口サイズのお菓子に愛おしさを覚えるタイプの人類であるようだ。美味しそうだな、とはもちろん考えているのですが、どうにも可愛いという気持ちが先に来る。ビスコはどうやらその気持ちが一番強くでるお菓子のようで、食べるかなあと思って封を開けるとしばらく眺めてしまう。同時に、狂いもなく均一に生産されるお菓子なんだこれ、と思って一人ぞくぞくしている。この精密に作られたものを、適当に生きてい人類が食べていいのだろうか。

ビスコは発酵バター味が一番好き。ご褒美のような甘さと風味にほっとする。あと、赤い袋のノーマルビスコを食べるとまるで実家に帰ってきたかのような安心感がある。全てはここからはじまったいうべきか。安定の美味しさにほっとする。ココナッツサブレはビスコとまったくコンセプトが違うのに、どうにも同郷のもののように考えてしまう。製造元も違うのにね。コーヒー片手に食べ出すと止まらない。ココナッツの独特な風味と甘さが美味しいんだ。

にしても、ビスコとココナッツサブレを並べると可愛いな。この気持ちは何だろう。多分きっと、厄介な感情であることは間違いない。

@chihane19
つらつらと。