実家に同人誌を献本する

ちかま
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公開:2024/5/24

 もうオチている。タイトルを読んだだけでコイツは気でも狂ったかメガトン級の馬鹿なのかを疑われるかもしれないが、僕自身もめちゃくちゃ馬鹿だとちゃんと思ってるので安心して……いやなにも安心はできないか?

 人生ではじめて同人誌を作った。オリジナル作品である。ついでに言えば健全モノである。R指定がつかないという意味で。個人的に言うならば、自分の癖というやつを曝け出している時点でかなり恥ずかしいんじゃないか?と思わないでもないが、そんなこと言ってたら世の創作物はひとつも残らない可能性があるし、まあなんかその先に見えてくるものがあるんだと思う。世のオタクはすごいなぁとしみじみと思う。

 それがありがたいことにウケた、ヒットした、今風の言い方をするならばバズった(というか感覚としては「バズらせていただいた」である。個人の力の及ぶ範囲を越えている)。それはそうとして、こういう形で誰かの助けというか、お役に立てて非常に嬉しい。でも作品としては本当にたくさんの友人に助けられて完成しているので、感謝しかない。どんな素敵な作品の裏にもきっと大乱闘があるのだろう……たぶん。

 友人の協力と自分の努力が結実した作品がたくさんの人に褒めてもらったんだよー!と意気揚々と実家に報告した。もうだって本当に嬉しかったのだもの。そしたら「買うから」と言われた。でも流石にゴメン、それなら献本するわ。待て待て、ガチで趣味の本だが?商業誌だったらそりゃいいけど、同人誌だが?まあ、でもいっか〜〜!みんなのおかげで良いもの書けたし!でもおばさまとかに流すのは流石にNGだ。そこはライン引きしてくれ。

 人に文章を褒められて嬉しくなるのは確実に遺伝である。そういう人のDNAを半分受け継いでいるから。自分の文章が載った本がある人間同士(別にいっぱい出版されてるわけじゃないところまで同じだ)、意図せず同じ気持ちを分かちあってしまい、僕らは電話越しで2人してニヤニヤした。

 彼らにとって書いてある内容は理解できないかもしれない(したと言われても困る!)が、この献本行為は超変化球親孝行だと思っている。

 文章の先達は初めからそこにいたのだ。恥ずかしいけど献本、やってやらぁよ!

@chiiikama11
なんか適当な文章で頭がいっぱいになったときに書き出す場所 まあまあ自我でデザイアブルにいきたい