#18

chill
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子どもを3歳児検診に連れていく前に徒然と。

楠木健氏が語っていた。「仕事とは人のためにするものである」「仕事が辛いと思うなら、その仕事は向いていない」。前者は当たり前だなと思うが、後者の主張は少し極論に見えなくもない。

皆が楽しい仕事だけやっていたら、世の中の大切な(でも苦しいとされる)仕事が無くなってしまうだろうと。あえてマクロな視点でこの発言を見ると、なんだか社会の整合性が崩れるかもしれない主張に見えてくる。

ではミクロな目線で見たらどうか。私は就職困難の専業主婦だったのでWISCやMBTIを始め、そこら辺の適職診断で内なる適合性を調べつつ、同時に「育児中で激務になると家庭環境が終わる」という外部環境も尊重しながらライターという職を選んだわけだけれど、結局「自分は努力をしている」と感じたことがない。

いや、大変なことはあるし、ストレスで食事がままならなかったこともあるが「フリーランスは営業とか大変だよ」「ライターはキラキラしているようで辛い仕事だよ」なんて言説に対しては正直「そんなことない」「むしろ楽勝」「辛くてもまあ、筋トレのウエイトと一緒だよ」と、舐め腐っている節がある。

誤解しないで欲しいのが「だから自分は素晴らしいライターである」と言いたいわけでは無く(色々迷惑はかけてきているので)、あくまで試行錯誤を楽しめる仕事ではあった……という話である。有り体に言えば、向いていた。

ビジネスは本来ドライであって、顧客に貢献できていればそのプロセスはどうでもいい。であれば、水面下に隠れているプロセスを楽しめる、そんな職業(職能)があれば、多分その人に向いているんだと思う。

クライアントとワーカーにも相性もあって、そんなに労力をかけていないのに喜ばれる場合もあれば、めちゃくちゃ労力をかけているのに苦言を言われることもある。前者の方が貢献できるので、なるべく後者からは撤退するようにしている。

あらためて楠木さんの言葉を見てみると、彼の主張は「顧客に喜んでもらえ、自分も苦に感じにくい仕事が天職である」というものに見える。頑張っているのに誰からも喜んでもらえない状態は自身を傷つけていく。

敵を知り、己を知れば~~と言った孫子は凄いなあ。

@chill
半分寝ながら書いています