短歌を作ってみたいと思って読んだ習作たちです。学も才もないけれど、一回くらいは「短歌を嗜んでおります」って言いたいですね。
季節
夕焼けは炎 羽ばたく鳥は煤 かざす手袋マシュマロにして
寝床まで響くアナウンスが告げる 山手線と夜明けの遅延
推し(?)
知りたがる人 知ったふりをする人 その中心で笑ってる人
「チケットをご用意」固く結ばれた 拳開いて その手を上に
80年分のアーカイブの中でサムネイルにはならない今夜
ひとつのファイルと二枚の液晶が 貴方の盾になりますように
旅
白日の陰りにさえも み心を気取らんとする 此処は伊勢なり
その他
貴方との話題と甘ったるい菓子は 成城石井かカルディにある
ひらがなの音を転がす 表側の意味すらない 最初の愛よ