語彙力を鍛える~量と質を高めるトレーニング~ (光文社新書)
言葉選びが苦手で、人と話すことを避けてしまったり、感じたことを心にしまったままにしておくことがある。
話すテンポが速い場面では、マイペースに思考するが、それを周囲に伝えることを最初から諦めている時もある。
もう少し早く言葉にできれば、語彙力や組み立てる力が弱いのだろうかと、冒頭に挙げた本を読んでみた。
結論から書くと、大前提として語彙力を増やすことは必要だが、言葉を発するまでのスピードを早める必要はないと理解した。
それよりも、発する言葉は適切に選ばれているか、相手に伝わるか、相手を尊重しているか、を考える方が大事だと気づいた。
あとがきの著者の言葉が心に響く。
本書は、
①言葉の形に価値があるという「信仰」
②言葉の形を変えれば中身まで立派になるという「幻想」
③目を惹く表現を生み出せば偉くなれるという「風潮」
という、言葉をめぐる現代社会の病と戦うために書きました。
文脈に合ったシンプルな言葉選び、読む人や聞く人を尊重した表現を使うように、日々意識していきたい。