【未解決事件は終わらせないといけないから】

ちょマル太
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公開:2024/11/8

すごく久しぶりに、1日かけて最初から最後まで一気にやってしまった…。クリア後は、本を一冊読んだあとのような、心地よい疲れがあった。

『犀華ちゃん』という女の子が行方不明になった事件。未解決事件として記録が残されている。その事件を、当時担当していた警察(現在は老婆)の記憶をなぞりながら、事件の真相にたどり着くというお話。

Switchでも発売されると聞き、発売日に買ったは良いもののタイミングを逃してしまってて、昨日ようやっとプレイしました。

①ゲームシステムについて

登場人物との会話や情報が、Twitterのタイムライン(ホーム画面)のように次々と出てくる。

しかし、老婆の記憶がかなりあやふやで、思い出したものが【本当にこの人が言ったのか】【時系列は合っているのか】が確定しておらず、それらを整理しながら物語の謎を紐解いていく。

この情報整理が楽しくて…!

色んな情報が一気に出てきて、それらが繋がっているようでどこか噛み合わない。

序盤はとにかく情報を開けて開けて開けまくって、中盤で勘も含めつつ情報を整理していって……(ヘルパーさんの情報が途中までほぼ出なくて人物像が掴めず、全体を把握するのにかなり時間を使った…)

鍵で開けられる情報を2つくらい開けた頃には、自分の中の予想と物語の答え合わせをしていくようななりつつ……

情報の開け方がまた面白いのね。今までに得た情報(供述)の中にハッシュタグがついた単語があって、そこから関連して開けられる新たな情報がいくつかある(でもハッシュタグは一回使うとおしまい、二度目は使えない)ので、「これ情報開ける順番ミスったら詰むのか…?」ってドキドキしながら進めてた。(多分そんなことはない。)

『お母さん』とか『おばさん』とか、当たり前に使う(キャラクターが発言する時にその表現以外は考えられない)単語を台詞に組み込んで、不自然じゃない台詞にした上で綺麗なミスリードになっているのが本当にすごい。

全てが解明した後で振り返った時に違和感が残らないもの(そして2週目で「あ~~~この時のこれ、こういうことだったのか」みたいに気持ちよくなれるやつ)、これが本当に大好きなので、一本のストーリーだけでなく、ゲームシステムでそれを体験出来たのがとても良かったです。

②ストーリーについて

最後までやって物語の全貌が見えた後で感じたのは、気持ちの落としどころがないなぁという感情。

事件当時の出来事は全て終わったことで、必要以上に相手を恨むことをしなかったり、必要以上に罪悪感を感じて罪を背負おうとしてたり、色々な感情を見たけれども、どれも全て終わっている話でしかなくて。

一連の出来事に終止符を打つためのエンディングと、ゲーム本編の当時の出来事は、繋がっているようで全くの別物だなって思った。

エンディングは犀華ちゃんの物語。ゲーム本編はそれぞれのキャラクターの物語。それぞれに理由があって、気持ちがあって、その経過を見ているはずなのに、こういうことがあったという結果だけを読んだ感覚になる。

あとは、どうして犀華ちゃんが誘拐されたのか、その理由を知りたくなかった。そんな気持ちも抱いてしまった。

別に「子供を誘拐するなんて赦せない」とか思ってたわけじゃないのに、事情を知ってしまったことで生まれてしまう感情に対して嫌だなと思ってしまった。(うまく言葉に出来ないけど、この人はかわいそうな人だったんだなとか、そういう類いの気持ち。)

キャラクターが感じている感情と、私から生まれる感情に近しいものが少なかったから、なんだかもにょもにょするんだと思う。

ストーリー自体はすごく良い、こんなんよく思い付くなって思うけど、これが好きかと問われると「う~~~ん……?」ってなる。

物語そのものの質の高さと、個人的な好き嫌いは別で評価したいんだけど、これをイコールで受け取られがちだから伝え方難しいなって思う。

プレイ時間は休憩挟みつつで5~6時間くらい。(多分休まずぶっ通しでやったら2時間くらいで終わるやつ。)

エンディング手前で放置してるゲームがたくさんある中で、久々にちゃんと最後までゲームが出来て楽しかったです。

@chiyomaruta
倉庫みたいなとこになる予定