DJイベントに参加したことはあるでしょうか?
わたしは元々の巣が音楽ゲームだったこともあって、公式でも非公式でもDJイベントというものにはわりかし馴染みがありますし昔々にちょっとだけ地元のイベントにDJ側で参加させていただいたこともあるのですが(その節は本当に本当にありがとうございました)基本的には決してメジャーなイベントではないと思います。ましてやメインターゲットが女性の、音楽ゲームでもないジャンルのアプリゲームで行われるイベントでは無いと思います。多分。
しかしこれを真正面からやったジャンルがあります。
『ブレイクマイケース(※以下ブレマイ)』です。
こちらは「グルーヴマッチパズル×リアリスティックアドベンチャー」というぱっと見なんのこっちゃわからないジャンルのアプリゲームになります。めちゃくちゃ乱暴に説明すれば昨年5月にスタートしたパズルを遊んで多種多様な顔の良い男が登場するストーリーを読み進めるゲームです。乱暴すぎる。キャラクターやストーリーに関してはわたしよりももっと情熱をもって向き合う人たちが山といますので割愛します。
パズルは結構シンプルで、まずピースが敷き詰められた盤面が現れるのでプレイヤーはピースを動かして3つ揃えます。そして音楽にあわせて判定バーが動くのですが3つ揃ったピースがバーに触れるとピースを消せるという感じです。各ステージでノルマが定められているので、ノルマを達成したりスコアを更新するのが目的になります。わかる人でしたら「ルミネス」を想像してもらうとかなり近いかもしれません。
ここで注目したいのが音楽です。そもそもわたしがこのアプリを知ったのは、Dirty Androidsさん(以下D/Aさん)という爆裂オシャレソングを生み出すコンポーザーさんのツイートでした。しかし爆裂オシャレソング、字面がオシャレじゃなさすぎる。
えっColy!?音楽ゲームじゃなくて!?というのが率直な感想でした。D/Aさんを知ったきっかけはKONAMI音楽ゲームの「beatmania IIDX」に「Last Burning」という楽曲でした。KONAMIの音楽ゲーム楽曲レーベル「Beatnation Records」の一般公募枠で採用となった方なのですが多彩なジャンルのおしゃれな楽曲を色々なゲームで提供し、時にはM3という音楽ジャンルの即売会でアルバムをリリースしたりと精力的に活動されているのですが……多分、音楽ゲーム以外のゲームで楽曲を提供されるのは初めてです。他企業の音ゲーには別名義で提供されたりしているのですが。
で、公式サイトに行くと親の声より聴いたオシャレトラックが流れてきて「ウワアーッ本当にD/Aさんだーっ」とひっくり返りました。しかしその時はそこまで止まりだったのです。ソシャゲ多頭飼いしたくなかったですし、いまいちどんなゲームか分からなかったですし。
しかし流れが変わります。それはリリース後にリツイートされてきた「音楽がやばい」「音楽に力が入っている」というSNSの投稿です。ほぉ~んそれならちょっと見るだけ見てみるか……と軽率にダウンロードし、一通り触って……「うわぁD/Aさんいっぱい曲ある!!」「good-cool(※KONAMI音ゲーにいっぱい曲書いてる人)おる!!」「スオウロカ?とかいう人のプレイリストほぼビートマニア(※KONAMI音ゲー)」「Feryquitousさん(※KONAMI音ゲーにもいろんな曲書いてる人)いる!」「yamajetさんおる!(※いろいろな音ゲーで曲を書いている人)」「というか他の知らないコンポーザーさんの曲も全部格好いい!!!!!!」「インストが充実しすぎている!!!」と完全に狂ってしまいました。
そんなこんなで曲目当てという謎の顧客としてブレマイをプレイし、毎イベントインスト楽曲か追加されるという福利厚生の厚さにおののいていたのですが、アプリゲームでよくあるユーザーアンケートの参加したいイベントという項目の選択肢に気になる文字列が現れます。
「DJイベント」
……もしかしてブレマイって音ゲー?と首を傾げつつそりゃあ参加したいっすよ参加するすると軽率にチェックを入れていたのですが、なんと2025/3/2、本当に開催されることが決まってしまいました。マ、マジで?となりましたがアンケートに参加したいとチェックしたからには行かねば無作法というもの。というか女性向けアプリゲームのDJイベントってマジで何するの???????という興味もあり最速抽選券が封入されたアルバムを購入し無事抽選権を紛失して応募できずふてくされました。バカがよ。しかし相方が夜の部を当選。結構直近で別イベントのため東京行ったりしていてシンプルに金が無かったのですが腹をくくっていくと宣言。いざ、東京へ向かいます。
宿を秋葉原で取ったので相方とは秋葉原で合流。音ゲーマーの良いところはとりあえずゲーセンで待ち合わせが出来る所で音ゲーマーの悪いところはゲーセンで待ち合わせすると際限なく音ゲーをしてしまう所です。とりあえず秋葉原の串カツ屋で昼食をとり会場の六本木へ。六本木、10年前に舞台を見に来て以来だったのでかなり新鮮でした。後脳の片隅で昔jubeatという音楽ゲームに収録されていた「魁!ミッドナイト」がずっと流れていました。知らない方はググってください。良い曲です。
わたし達は夜の部のみの参加でしたが昼の部に友人が参加していたのでおしゃれアーバンなお店で彼女が出てくるまで待機。クラブやライブハウスではアルコールが提供されますが今回のイベントは提供なしなので前もってここで飲んでました。都会のビールはおしゃれねえ~と普段スーパードライしか飲んでない女はハートランドをかぱかぱ飲んでいましたが昼参加の友人とは別に今回昼夜参加の友人も合流。「とにかく自由だよ!」という説明をされ、「自由といわれましても我々はかつて猫の着ぐるみが暴れまわったり執行役員がみこしに乗ってアイドルパフォーマンスをしたりする自由を経験しているからそう簡単には驚きませんよ」となどと思っておりました。後「なんか今回スタッフさん達にノウハウが無くて手探りでやったらしくて……」と聞き「グックルさんとかノウハウあるから聞きなよぉ!というかノウハウないのによくやったね!?」とビビってました。本当にすごい。ブレマイの音楽チームにアクセルベタ踏みバーサーカーがいる。そのまま荒野を爆走して欲しい。
そして会場へ。箱がデケエ~オシャレ~!!相方の取ったチケットがまさかの整理券番号一桁だったのですがロッカーでまごついてしまい会場入りはちょっと後に。会場に入ると爆音で流れるブレマイ楽曲。そう、例えばライブで生演奏や生歌を聴くのは間違いなく楽しいしそれに付随するパフォーマンスやトークも楽しいのですが、もっと根源的なものとして「デカい音で好きな音楽を聴くのってめちゃくちゃ楽しい」ということを一瞬で思い出しました。というかめちゃくちゃ音響良かったですよねあの箱。
開場から開演まで一時間あって、その間はDJパルムさんという普段はアニソンDJをされている方によるDJプレイが行われたのですがなんとこの間は動画写真撮影SNSアップロードOKでした。すごい。今回のイベント企画チームにもアクセルベタ踏みバーサーカーがいます。クラブイベントでは動画撮影やそのシェアは割とメジャーな文化だと思うのですが、これを普段こういう場所になじみがない女性がメインターゲットのイベントで行ったことがすごいと思います。多分「気になるけどクラブってこわいしどんなイベントなのかわからないし……」で参加を見送った人たちでもこのシェアされた動画を見てこんなイベントなんだ!たのしそう!と興味を持つ方もいるかもしれませんし。あとやっぱ人のあげる動画って撮り方も撮るタイミングもみんな違うので面白いです。やっぱりアクスタとかの推しグッズを持ってきている方が多くて、それと一緒に撮っているのを見かけるのが新鮮でした。
後これは本当心底尊敬するのですが、DJパルムさんがうまい!多分女性メインターゲットのゲームDJイベントってそうそうないと思うのですが、クラブ慣れしてないお客さんを盛り上げよう、楽しんでもらおう、という心遣いをイベント中ずっと感じました。そして「オタクはこの曲の流れだと喜ぶ」というのをしっかり把握されているなあ……と。本当に良かったです。次回もこの形式のイベントがあるなら普通にレジテントDJ務めて欲しい。アンケートに書けばよかった。
そしてついにイベントスタート。いつものOPムービーが流れ、作品内のキャラクターの声優さん、相沢篠信役の広瀬裕也さんと御門尊役の小野友樹さん。今回チケットが2種類あって、普通のスタンディングチケットと会場後方でソファー席が利用できるVIPチケットがあったのですがこのVIP席の前を声優さんたちが練り歩く。推しの方はここでまず一回死んだのではないかと思います。昼でだいぶ仕上がったのか特に広瀬さんのテンションがすごかったです。元気元気。
正直このイベントが発表された時から「どういう形式になるんだろう……」という不安があり、まあDJさんがDJをし、声優さんが朗読劇をするのはわかるんですけど正直尺持つか……?歌唱もあるのかな?と思っていたのですが、正解は「声優のお二人がDJを行う」でした。すごい。声優さんなんでもやる。そしてDJパルムさんからDJが何をしているのかガチの話が始まりました。普通にエフェクトの話とかバンバン出てきて「やっぱりブレマイって音ゲーだったかも……」という気持ちと「もしかして声優お二人にガチのDJをしていただく感じです???????」という疑問がありました。ここでいうガチのDJとは流したい曲をあらかじめ全部つないでおいて流すDJではなくその場その場で持ってきている曲を自分で選んでつないでいくDJのことです。てっきりいうて裏でめちゃくちゃ練習してるんでしょう~?と思ったんですけどなんか会話を聞く限りガチでぶっつけっぽい。真相はわかりませんが練習有りでもすごいですよ。だって本職じゃないんですよ。声優やっててDJやることになると思わんでしょう。
そして最初は広瀬さんから。実は最初のDJパルムさんの時間でもずっと映像は流れていたのですがゲームの方に山ほどあるキャラクターの立ち絵とかカード絵は一切なくて、せっかくあるんだから使えばいいのに~とか考えていたんですよね。ここでドバっと流れました。死ぬ前に見る夢ぐらいドバドバ畳みかけてきました。歴代のイベント実装SSRカード絵です。すごかったです。そしてまあ本人がいるのだから流れるパーソナルソング(※ブレマイに衆力されている曲はインストが主なのですが、条件を満たすとパーソナルソングというキャラクター歌唱曲が解禁されます)!沸く会場!盛りまくるエフェクト!!かかった曲は4曲で決して多くはなかったのですが瞬間火力がすごかったです。DJの良し悪しはよくわからないのですがまず音楽止まらなかった時点で100点で会場が盛り上がったから5億点みたいな感じだと思います。
続いては小野さんだったのですが、なんと秘密兵器マイクが登場。曲を流しエフェクトをかけ更に自ら合いの手を入れる。その前の広瀬さんDJがパーソナルソング繋ぎだったのですがこちらはインスト繋ぎ。そして実は一番クラブで聴いてみたかった楽曲『Hi-No-De』がここで流れます。こちらは小野さんが演じる御門尊ことミカ姉も参加していた正月イベントの楽曲なのですが、それがこれ。
お正月イベントです!キャラは全員晴れ着です!というイベントでこのハッピーノリノリミュージックがお出しされる、ブレマイのこういう所が好きです。実際めちゃくちゃクラブ映えのするハッピーな曲でした。ブレマイ公式は早くイベント楽曲も配信して欲しい。こうやってSNSにアップしてもらえるのも非常にありがたいのですがやっぱりね……欲しいじゃないですか、音源。
ちなみにこの間に朗読劇もあったのですがこの辺は結構いろんな所でレポがあがっているので割愛します。このゲーム『代行』ってつけたらどんな奇怪なシチュエーションでもねじ込めるんだな……無敵かもしれない。
そしてあったまりきったフロアに無情に告げられる終了のアナウンス……そして次回イベント告知。ぶっちゃけここでかなり死を覚悟していました。このゲームは定期的にキャラたちの過去のエピソードが語られるイベントがあるのですが、推しのイベントがいつきてもおかしくない状態だったからです。仮にそれでなくともこのイベントが3月初旬だったのでこういうソシャゲ、特に女性ターゲットのものだと避けては通れない「ホワイトデー」があります。
「次回イベント!水着です!!」
なんでぇ?(3月)
そう実はこのゲーム2024年5月からサービスインしているのに水着をやっていなかったのです。夏のイベントとして花火浴衣イベントはあったのであっこのゲームは露出NGなのね~とか思っていました。ただ季節感がないだけでした。自由です。ブレマイは自由(伏線回収)
そしてイベント実装カードが次々に発表されそこここから断末魔が上がります。ちなみにわたしの推しは出なかったのですが友人は実装カードで推しのへそピアスを見せられて叫んでいました。かわいそう。ひどいことをする。
更にまさかのイベント実装曲もお披露目。タイトルが「ブレマイ灼熱レイヴ」ブレマイって曲名にブレマイって入れてもいいんだ……という謎の衝撃を受けているのですがレイヴというジャンルがひっかかります。今までブレイクマイケースは多種多様な、マジで多種多様なジャンルの楽曲を収録してきましたがレイヴは初です。はえ~誰がレイヴやるのかなあと皆さん色々引き出しがあるから意外な人が、
グックル(good-cool)だこれ!!!!!!!!!!!!!!
かつてこのgood-coolさんが2007年に「Sense2007」と楽曲を制作し、それが「beamaniaIIDX GOLD」というタイトルでボス曲として登場したんですね。完全にその系譜の曲でした。確信がありました。勝手にSense2025とか読んでいました。そういった情報を抜きにしてもクラブで爆音で流して踊り狂うにふさわしい楽曲過ぎて、既に温まりきっていたフロアは大盛り上がり。初見、昼公演に参加してても2回目なのに飛ぶ所とか声をあげるところが割と揃っていてすごかったです。この一曲をクラブで聴けただけでも東京まで来た甲斐がありました。

終了直後に送ったLINEがこれ。
あまりにも音ゲーマーに叫んで回りたかったのですが「この次回イベントの件は公式から発表されるまではオフレコで」と言われギ……ギギ……となりながらずっとお口チャックしてました。そうでなくとも3月に水着イベントの時点でだいぶ喋りたかったです。季節感フリースタイルジャンルがよ。
↑これはいろいろ我慢がきかなくなって翌日実際に遊んだSense2007。こいつハイパーとアナザーでラストの譜面同じらしいですね。なんでそういうことするの。
本当に最初結構不安で、結構恐る恐る参加したイベントだったし多分わたしよりも不安だった人は多い形式のイベントだったと思うのですが、運営の方も登壇した声優のお二人もDJパルムさんも箱のスタッフさんもこのイベントを盛り上げようと尽力してくださっていておかげでとても楽しいイベントでした。次回もあったら是非参加したいですし出来ることならコンポーザーの方々にも登壇してほしいしもっともっと長い時間聴きたいな~と思いました。
ブレマイ、マジで曲が全部良いのでIIDXでANOTHER8~10くらいになりそうなハウスとかEDMが好きな人は本当にやってほしいし普通にサブスクで楽曲配信されているので聴いてほしいです。何卒よろしくお願いいたします。