4月の読書

スノハラ
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シャーロック・ホームズの冒険 石田文子訳

短編集で読みやすかった。その後読んだいろいろなミステリからするとなるほど安楽椅子探偵ね〜という気持ちになった。ほぼ話を聞くだけで組み立ているので。結構現場を歩き回るから安楽椅子探偵と属するかといえばそうではないかもだけど。

血生臭く激しいミステリばかりに触れている現代人スノハラ、そろそろ刺激が足りなくなりホームズはこれにて終了。

かいじゅうタイムズ 乙一

キンドルシングル。紙の本にするには量が不足しているので電子で出したそう。

乙一が新聞に寄せていたエッセイ。

乙一のこともっと大好きになっちゃったな……。

さくさく読める上におもしろい。好きなので。割ととりとめのない話が多くて、それも良かった。

私のサイクロプス 山白朝子

これはシリーズの2冊目、なのだけどKindle Unlimitedで読めるのがこちらだったので。途中合流でもおもしろい。

初っ端から、ああこれは陰惨な死に方をするなと思わせて期待通り(?)そうなったので、何らかの何かが全身に染み渡った。

『水汲み木箱の行方』が好きだったな。

ファイアスターター湯川さん 中田永一

キンドルシングル。

さわやかなボーイミーツガール。(さわやか?)

いや、この人のはこうじゃなきゃという期待に応えてくれる。さわやかかと思いきやちょっと激しめ。ラブ。やっぱりそうこなくっちゃね。

体育館の殺人 青崎有吾

ぱちぱちぱちとピースがはまっていく快感。最後まで中身たっぷり。

なんの変哲もない体育館で起こる事件、あまりに身近で、なんというか、驚く。こんなところで密室が作れるんだ!とか。

一本の茎の上に 茨木のり子

エッセイ。

同年代が書いたんだよ、と言われたら信じてしまいそうな瑞々しい文章。この人ってこんな感じの人だったんだ、と意外に思った。

言葉の選び方がきれいで、心が凪ぐ。

彼女の色に届くまで 似鳥鶏

最後まで中身たっぷり。たくさんの絵画がでてきて、クラシックなんかかけちゃって優雅に読みたいかも。そこにさらに青春感ばりばりでオホホホホとなる。脳内作画が眉月じゅんだった。

フラッガーの方程式 浅倉秋成

六人の嘘つきな大学生の浅倉秋成である、が、これはかなりラノベ。ツッコミかぎかっこはそのうち回収がくるのか?と思いきやそのまま放置だったのでデフォらしい。ふーん……(冷め)

六人の〜が良かったので期待値が大きかったけどまあそれ以前に書かれたものだからそういうもんかな。

いずれすべては海の中に サラ・ピンスカー

Kindle Unlimitedにあったから読んだ。

SFというのかな、近未来のような、昔のような、現実ではないんだけど、それがぜーんぜん当たり前に書いてあって、そこが魅力だなと思った。

短編集。

と、いうような書き出しで始まるの、わくわくしない?!?漢字にはもっとカタカナのルビが振ってあるんだけど、それがまたよくて。

訳も自然で良かった。

下の引用は、地球を離れて宇宙船で暮らしている人たちの話なんだけど、もうね……よかった、好き。『ほしのこえ』が好きなんだけど、なんていうかそういう感じがあった。

文化のログが消えちゃうんだよね、生の音楽とか演劇とか、覚えてる人なんてもう年嵩を増した人しかいなくて。各々の記憶に残っているものを再現してなんとか残そうとしたり、でも地球の文化を知らない宇宙船生まれの若者たちにはうまく伝わらなかったり。

いろんな世界線のいろんな人の話が入っていて、特に音楽に関する話が多かったかな。最初はどんなジャンルかもわからず開いたから戸惑ったけど、すごく楽しく読んじゃった。

黄昏の百合の骨 恩田陸

いいよね〜〜〜、もうね、乙一と恩田陸を反復横跳びするオタクになっちゃうのよ。

人生が交差する気がする……と言い続けてまだ交差してないんだけど、どうなるんだろう?回収されるのだろうか。

スケットダンス 小説版1

2は生徒会中心らしくてーーー?!?!?呼吸が荒くなる。

地の文の安形……とドキドキしたけどジャンプのノベルだしあんまり地の文はなかった。とはいえ2は生徒会中心だから?!?頭爆発しちゃうかも?!?!?!?!

おしまい

@chusummerparty
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