文章が書けない子供

cipher
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子供の頃から宿題で出される作文とか感想文の類いが苦手だった少年は、何の因果か文章を書いて本を世に出すまでに生まれ変わったという話でもしてみよう。

子供の頃は読書家で

今となっては全くといっていいほど小説みたいなまとまった文章が書かれた本を読まないのだが(ビジネス書とか軽く読める系は割と読む)、小学生の頃は大変な読書家で図書館で本を借りまくって読んでいた記憶がある。ただ、読むと書くは別物なので、文章を書くことは昔から苦手だった。

私は大学受験が推薦なので特に試験はなかったものの、小論文は書いて提出する必要があった。それをサポートしてくれた高校の国語の先生に「お前の文章は小学生か」と言われるほどだったから余程ひどかったんだろう。もちろん、当時何を書いたかなんて憶えてもいない(笑)。そんな文章を書くのが大の苦手だった少年は、10年ちょっとの時を経てなぜか執筆を始めることになった。

1日3万字ぐらいはまあ余裕

子供の頃の感想文は「400字詰めの原稿用紙を3枚ぐらい」が一般的だったと思う。字数にしてマックス1,200字。当時はいかにして2枚を超せるかと、変な改行を入れたりしながら無理矢理3枚に近づける努力をしたものだ。そんな苦し紛れのことでもしないと埋められなかった記憶がある。

匿名で文章を書き始めた当初はそれなりに苦労したのかもしれないが、あいにくそれも20年以上前になるからあまり記憶がない。仕事で必要になって文章を書くことになったとかそういうわけではない。当時は雑誌や書籍の出版工程の一部に携わってはいたけれど、何だろう?突然変異で文章を書くことが苦でも何でもなくなったのである。不思議だ。

30代のほとんどは本業の傍らで執筆をしていたけれど、多いときには1日3万字ぐらいなら余裕で書けていた。子供の頃、たった400字ぐらいでヒーヒー言ってたのがまるで嘘のようだ。この「しずかなインターネット」にこうやって文章をしたためているのも、一段落だいたい150-200字前後だと思うがまったく苦ではないしすぐ書ける。人は変われるものだ(笑)。

その昔はブロガー的な立ち位置だったけど、いつの日か毎日何かをしたためることもやめ、定期的に依頼のあった雑誌や書籍の執筆もやめ、それから10年ぐらいの時を経て何か溜まったのだろうか(笑)。自分でリンクでもシェアしない限りはあまり拡まらないこの世界で、まあ飽きるまでだとは思うが淡々と思いの丈を記していこうと考える正月の暇な時間である。

ここまで書いて大体1,200字に少し足らないぐらいだと思うが、随分成長したものである。高校の国語の先生には、こんな立派なものに掲載可否の連絡いただくぐらいにまで生まれ変わった姿を見せてやりたいわ…(笑)。

https://www.nichigai.co.jp/cgi-bin/nga_search.cgi?KIND=BOOK1&ID=A2534

@cipher
こもりまさあき、の中の人