いつものように日を跨ぐのと同じじゃないか。呆れ顔でわたしは言った。3が4になるのと、99が100になるのと本質は同じ。それでもひとびとの星への信仰は病気のようにわたし達を巣食っている。時間というものが存在するこの世界におかれましては、何でもかんでも区切りをつけないと漠然とした只中にいる不安でぺちゃんこになってしまう憐れな生命体が、この世界はわたし達の手中にあるとデカい顔している事実をどうお思いでしょうか。宇宙に放り出されたら死んじゃうくせに、惑星ひとつひとつに名前をつけて外と内を分けている。見えないものに区切り線を引きたくなるのは、わたし達、人間だけだよ。
いきなりこんなに大勢の願いなんて叶えられるわけがないから、ひとりだけ神様の健康を願ってみる。この時期が繁忙期だとわかっているけど、身体を壊さないで、こころを潰さないで、ただ晴天となった今日を祝ってください。5円玉で接続できる神様への道。いつかここも、古びた木造から鉄骨と蛍光色で舗装されていくのかな。
画面越しに見つめる日跨ぎ年跨ぎ。それだけで事足りるようになってしまったのは、世界から切り離されて、社会に溶け込んだからなのかも。社会性を得るって、やはりわたしにとっては怖いと思うことだった。