叔父の命日だった。3年が経った。膀胱がんからのALSだった。親族に難病患者が出るとは思いもしなかったし、去り際が呆気なさ過ぎてなんの準備もできていなかった。叔父は自分できちんと終わりを決めて亡くなった。
叔父は父の弟にあたる。4人兄弟でとても仲が良く、何かと集まっては潰れるまでお酒を飲んでいた。潰れても2、3時間の昼寝で起きてはまた飲み出していた。大人となこういうものなのだなと子供ながらに思ったが、父達がだらしないだけだった。叔父の残したお金がまだ残ってるし、今日は休日だからみんなで集まってお昼を食べませんか?ということだった。最初にお墓に行ってお礼をした。いただきます、と手を合わせて心の内ではご馳走様ですと言った。
日本酒をご馳走になった。緑川の生酒。お酒美味しかった。父は叔父の遺影を見てまだ涙が出るようだ。最後には父も叔父達も遺影に話しかけては大笑いしていた。兄弟とはきっと兄弟にしかわからない何かがある。必ず。
年度末最後の日、良き日でした。