普段星野のツイートを見ている方々は承知だと思うが、私は関西人である。
しかし私の祖父母両親はみな九州出身なため、私は幼い頃から九州のものに慣れ親しんで育ってきた。言うても毎年の夏や冬に1週間程度遊びに行くだけなのだが、ご当地的なものを食べたり知ったりするには十分な期間だろう。と、思う。
以前鍵垢でぶつぶつと九州アイスの話をしていたら何だか楽しかったので(主にフォロイーのおかげで)、今回ガッツリめにくだを巻くことにした。もちろん知識量に不安はある。あと私自身たぶん偏食に値する人間なので偏りもあると思う。しかし以前ジョー・力一がやっていた「ちょうどいい!ご当地ネタコレクション」の九州編にそこそこついていけるレベルではあるのだ。
面白いから見てくれよな
だからまあ、以下の文章は関西人が「九州のこれが好き!」を取り留めなく話してるもんだと思ってもらえたら幸いである。元々しずインってそういう場所やし。
また、以下九州と冠してはいるが、おそらく福岡、佐賀、熊本が中心になってるかと思います。私にとっての九州話です。
アイスクリーム
九州アイスのバニラは何かしらんけどうまい。九州アイス、というより竹下製菓のアイスと言った方が正確かもしれない。いや丸永製菓のおとぼけくんのバニラも同じ種類ではあるな…とりあえずここでは便宜上「九州アイス」とする。
ちなみに濃くてうまいのではなく、むしろあっさりとしている。そしてバニラなのか?と訊かれると実は怪しいような風味で、バニラエッセンスから香るあの匂いはほぼしない。しかし、うまいのだ。この類のバニラは九州アイス以外で食べたことがないと思う。私はこのバニラが大好き。もっと他のアイスでもやってほしい。
話を戻す。九州アイスはおいしいし、安価だし、何より名前が面白い。
まず竹下製菓。何故か(主観)やたら有名になっている「ブラックモンブラン」や私の大好きな「ミルクック」は、まあそんなにだ。すげー良いのは「こんなアイス しっとるケ」「おゴリまっせ」「トラキチ君」この辺りだ。
「こんなアイス しっとるケ」については「しっとるケ」呼びが主流である。つまり「しっとるケ食べる?」みたいな会話が発生するのだ。めちゃくちゃ面白い。
完全に駄菓子の見た目でかわいい。
これらの名前の良いところ(私の好きなところ)は、商品に紐づいた名前なところだ。いや、しっとるケについては怪しいのだが…販売当時ヨーグルト風味のアイスが珍しければ「こんなアイスしっとるけ?(=こんなアイス見たことないだろ!)」と言ってもおかしかないとは思う。
さておき、「おゴリまっせ」はゴリラ(ないしは猿)=茶色=ココアの連想ゲームが容易にできるし、「トラキチ君」はバナナアイスとチョコレートの縞模様になったアイスで完全に虎である。
フックがありつつ、親しみやすく、脈絡、納得感のある名前。私の大好きなものづくりの姿である。遊び心ありまくりな商品っていつ見てもワクワクするよね。だから私は竹下製菓のアイスが大好きだし、Xのことが大嫌いだ。
ちなみに私はミルクックが大好きです。調べて初めて知ったんですがこれミルクセーキから来てるんですね。うまいわけだ(私はミルクセーキも大好き)
唯一見つけた、大昔の食後画像。うますぎるため画像を残していない。
話が長くなったが、次に丸永製菓。
こちらは関西でもしばしば見かけるので、どこまで九州のくくりにして良いか悩むところではある。が、「おとぼけくん」はこちらじゃ全く見ないので話すことにする。自由にします。
丸永製菓は「あいすまんじゅう」「白くま」「きなこもち」あたりが有名かと思う。私はこの中だと「きなこもち」が好きだ。きなこ味のチョコレートは風味が良く、中のおもちはやはり特別感がある。
しかし私が幼い頃から親しんだのは上述3点のどれでもない。さっきからしばしば名前を出している「おとぼけくん」である。
何故「おとぼけくん」なのかは分からないが、パッケージのキャラクターが可愛いし、何より名前の愛嬌が凄まじいので、これもまたものづくりの姿として好きだ。
「おとぼけくん」は言うなればクーリッシュ系のアイスである。形状はチューペットに似ているが、やや太く、真ん中で割れず、断面は円を花のようにモコモコさせた感じの形である。そしてバニラとチョコが上下半々に入っているのだ。
幼い頃の私は、これを弟や母と半分ずつ食べたりしていた。私はバニラで弟がチョコレート。幸い需要と供給は一致していた。祖父宅の冷凍庫に必ず置いてあった、思い出のアイスである。今思えば私の母がおとぼけくんのファンなので、祖父は母と私たち孫のことを思って買っていたのかもしれない。
なお、さんざっぱらおとぼけくんの話をしたが、今の私が食べるなら味は「きなこもち」の方が好きだ。でも店頭で売られてたらテンションが爆上がりするのは100%「おとぼけくん」の方である。
カップアイスのおとぼけくん(イレギュラー)を買った時の画像。元来のおとぼけくんの画像もまた、残していない。
追記:竹下製菓のアイスは県外でも以下から買えるみたいです。元気があってよろしいって感じの販促。良ければちょっと見て欲しい。
さらに追記:トラキチ君とおとぼけくんの写真が発掘されたので、良ければ見てってください
パン(というかリョーユーパン)
これについては情報が少ないのだが、私的には親しんでいる「リョーユーパン」がやはりご当地なネタなので少し話す。
リョーユーパンは福岡に本社のある製パン会社である。リョーユーパンと言えば、あの可愛いシンボルマークだ。リョーちゃんと言うらしい。あの子を見るとすごく懐かしい気持ちになる。私の中ではソフトクリームのキャラクター「ニックン&セイチャン」と同じカテゴリのものである。
私は九州に暮らしたことがないため、生活に根差したリョーユーパンの話は全て親からの伝聞になる。母いわく、リョーユーパンはいわゆる学生の味方なポジションとのことだった。つまり大容量で、大味で、安い。
個人的に見た目で「オッ」となるのは「カステラサンド」である。カステラ?を、ひしもちのようなカラーリングのウエハースで挟んだものだ。見た目が非常に面白いので一回ぐらい買ってみたいのだが、九州にいる時はコイツが入るほど胃袋の余裕が無いので、買ったことはない。食べると上顎にウエハースがつきまくるとのことだ。
有名なリョーユーパン商品と言えば、たぶん「マンハッタン」である。ハードな生地のオールドファッション的なドーナツにチョコをかけたものだ。ざくざくしていて食感がよい。
お土産系
毎年買っているので固定化しているし、家族内で食べることが多いので参考にならないかもしれない。でも私が話したいので以下につらつら書いていく。
私が好きなやつ
通りもん
うめ〜〜〜〜!!!!!説明不要!!!!だいすき
白玉饅頭
ガチ白玉の中にこしあんが入ってるだけのお饅頭。特徴が素朴すぎるがこれと似た和菓子あんま見ないんですよね。みたらし饅頭を、焼かずに中身をあんこにすり替えてまんまるにした感じです。
見よこの美しい輝き。かわいい
博多ぶらぶら
柔らかくてネッチョリした感じの…餅なのか?たぶん求肥になると思う。それとこしあんを一体化させたお菓子。あまり日持ちしない。おいしい。
佐賀錦
小豆の入ったふわっふわのカステラのようなものを、バウムクーヘンで挟んであるお菓子。少し高い。しかし安定のおいしさ。
ほか、食べたことがあるものなど
博多の女
ミニバウムクーヘンの中に羊羹が入ったお菓子。通りもんの次に無難なイメージがある。まあまあ日持ちするし小分けだしお手頃価格。味も美味しい。あんこ系が苦手な人にも渡せるよう、いちごとか抹茶とか選べるのも嬉しい。
とっとーと
パッケージがかわいい。ネーミングも良い。お菓子として特徴があるかって言われるとそんなにかもしれないが(コラ!)、話題性がある。なんせ「と」ばっかりで構成されてるからな
ネジチョコ
これもパッケージがいい!こっちはカッコよくて洒落てるって感じ。実際に締めて遊ぶことができるオモシロチョコレート。
筑紫もち
きなこがまぶしまくってあるお餅。黒蜜はかけるかどうか自分で選べるようになってます。お土産としてしばしば挙げられてるけど、外で食べるのに向いてない=人に配る系のお土産ではない、と思う。なんせきなこがまぶしまくってあるので……。家に持ち帰るにしても単品で渡すのは少し心配。丸ごと渡すなら向いてると思う。
お土産番外編
明太子
私は辛いのも粒々の食べ物も苦手なので何も言えんのですが、私の家族は「ふくや」の明太子が好きみたいです。
ふくやはお菓子とかも出している。「ふくやラスク」というお菓子はパッケージがマジでかわいいのでおすすめ。ただし結構辛めみたいです。全て伝聞
ひよこ
九州の人間に東京土産としてひよこを渡すと「は?」となる確率がめっちゃ高いかと思われます。有名な話かな? 少なくとも私の親は東京土産のひよこにめちゃくちゃ文句言うてます。お土産を選ぶって難しいですよね。
もちろん、ひよこに罪はない。
番外編-ご飯や食べ歩き的なもの(その場で食べる感じのもの)
梅ヶ枝餅
あんこの入った餅を焼いた平たい食べ物。どこのが美味しいかまでは知らないが、とにかく焼きたてがうまい。しかし大抵あんこ>>生地な塩梅なので、焼きたてはマジでアチアチ。冬に食べると一層たのしいかもしれない。
むっちゃんまんじゅう
惣菜クレープならぬ、惣菜まんじゅうみたいなもの。ムツゴロウの形をしており、たい焼き的な生地の中にハムエッグや角煮などの選べる具材が入っている。
あんこもあるが惣菜系のが美味しい。何故ならここのマヨネーズは少し特殊で、それが人気の秘訣にもなっている(たぶん)からだ。確かマヨネーズ単体でも売られていたと思う。
実は私はマヨネーズがそこまで得意ではないのだが、ここのマヨネーズについては別。かなり好き。おいしい。
いきなり団子/饅頭
芋とあんこを、もちもちの何かで包んで蒸した団子。あまり日持ちしないが腹持ちはいい(やかましい)。私、というか私の家族はいつも「志波まんじゅう」で購入している。個人的によもぎが好き。
資さんうどん
更なる番外編、チェーンうどん店。最近関西にもできたらしいので行ってみたいところ。
メニューは肉ごぼ天うどんが人気かつ有名だと思う。
私が取り上げたいのは、うどん屋さんではあるものの店内におでんコーナーがあることと、シメにぼたもちがついてくることだ。
このように当然の顔をしてメニューに組み込まれている。何で?とは思うが、おでんもぼたもちも美味しいので、ただ何だか嬉しくなるだけだ。それにぼたもちを食べた後にうどんの汁を飲むと、舌がリセットされて非常にうまく感じる。
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以上。ちっとも年の瀬らしくない話だが、この文章を書くのが捗ったのだから仕方ない。
みなさま良いお年を!