ペンシルベニア大学から人類学の教授や研究者たちが来て、1週間の特殊講義がはじまった。ほかにもスタンフォードやらシンガポール国立大学やら、なんだかとっても洗練された感じの研究者たちがいつもの教室にいるので、不思議だった。全員がやさしくて聡明で開かれていて、適切な場面で適切な言葉を使う。最初のエクササイズから最後のチェックアウトまで、ずっとたのしくておもしろくて、5時間があっという間だった。とはいえまた風邪がぶりかえして(ぶりかえすってすごい存在感のある言葉)、調子にのると咳が出るから、飲み会は遠慮しておいたのだけど、わいわい集まっているみんなにHave fun!と声をかけてひとりでとぼとぼ帰るのはやっぱりなんか気まずかった。
家に着き、しばらくぼーっとして、なにかたべなきゃ!と思い、お味噌汁と納豆ごはんを用意した。そういえばたぶん栄養が足りていないから、あわてて豚バラと白菜ともやしを炒め、とにかく風邪を治せそうなものをと思って、とりあえず大量のねぎとにんにくを入れた。あとみかんを3つたべた。
明日までにフィルムをつくる課題が出されたのだけど、テレビを見たりぼーっとしていたりしたら、日付がまわってしまったので焦っている。焦っているだけで進まないし、終わりそうにもない。食器を洗わないといけないし、お風呂にも入らなきゃいけない。明日も明後日も朝から夜まで授業があるけれど、このあと1週間やっていけるのだろうか!
そう、朝に、東京へ引っ越す友人を見送りに京都駅へ行った。けれどわたしのほうが先に出たので、見送られる感じになった。よく考えると、関西にいる貴重な友人が減った。わたしは東京に住むことはないかなあとよく言っているし、思っているけど、どうだろう。体調がよくないときはたぶん、いろんなことをさみしく感じてしまうのだ。