紅葉をみたくて瑠璃光院に行ったのだけど、まだあまり赤くなっていなかったので、そこを訪れるひとのことを見ていた。もみじの記者会見のごとくみんなが一斉にカメラを構える姿があまりに貴重で、あげく、写真を撮るひとたちの写真まで撮ってしまった。
満員のバスに揺られながら、夜の予定までどこで作業しようかな〜と考え、とある喫茶店に行くことにした。そこに行くのは久しぶりで、それを思いついたときはほんとうに自分は天才かと思った。心が水平に、おだやかに、淡々と踊るのを感じながら、喫茶店まであるく。カランと音をたてて扉を押すと、静かにジャズが鳴っていて、珈琲の香りが漂って、マスターがぼそっと低い声で「いらっしゃい」と呟く。入って手前には金魚が泳いでいて、壁には本が数冊並び、マスターはたいていひとり厨房にいるから、たまに来客に気がつかない。ほかにお客さんは5人くらい、1人で来ているひとも、2人で来ているひとも、ばらばらと座り、それぞれ自分の時間を過ごしている。その空間があまりに大好きだからあまり知られてほしくないのだけど、もっとたくさんのひとに知ってほしい、そんな場所。今日はじめて、バイトのひとが出勤してきてシフトに入る様子をみた。バイトさんと話すときと、お客さんに飲み物を出すとき、マスターの声質が変わるのもいい。最近ルービックキューブにはまっている、長髪のバイトのひと。またひとつ、いいところを見つけてしまった。
とある自助グループの集まりに、はじめて行った。ここでの話はここだけだから、あまり書くことができないけれど、またどこかでタイミングを見つけて、感じたことを書いてみたい。
Jアラートというのをはじめてみて、一人でいたらきっとけっこう焦っていたような気がするから、こういうとき、ひとと一緒にいるというのは便利だと思う。ただ、ひとと一緒にいることに慣れると、ひとりの時間を特別ながく感じる。どうかできるだけ被害は少なく、できれば誰も傷つかず、安心していてほしいと願う。願うことしかできない自分をひとり抱えて、今夜はともだちと眠る。