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conomi
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箱根駅伝を見ながら鴨のお雑煮を食べる、いつもと変わらない1月2日。大雨の箱根駅伝は初めて見た。ずぶ濡れで走る選手たちがなんだか不憫で、可哀想だなあ、と声が出てしまった。きっと大雨にも備えて練習しているはずだし、コントロールできない自然をどうにか宥めて乗り越え、ただ自分にできることを淡々とこなすアスリートたる彼らはきっと、可哀想なんていう適当な言葉で同情されたくはないだろう。

家族と七沢荘の温泉へ。サウナで、100℃は高くて珍しいねと、海外から来た女性が言っていた。10分も入ったらあぶないよとおしえてもらったので、5分くらいで出るのを3回繰り返してみた。温泉に浸かって談笑するひとたちの声を聴きながら空を見上げると、遠くに飛行機が過ぎていった。三が日、いろいろな過ごし方があるのだろうなと思う。帰り道、一匹のたぬきを見た。

スマホには地震報道の通知が立て続けに入る。被害は広がっている。帰宅するとテレビが速報を知らせ、日本航空の旅客機と、海保の機体が炎上している様子が映された。母がすぐに、航空管制官をしている甥っ子、わたしのいとこに連絡を入れる。海保というと、きっと北陸地方に向かうところだったのだろう。ひとを助けようとしていた命が先に失われた。旅客機に乗っていた物資や荷物は燃えてしまったのだろうし、もしかしたら動物たちは、救出されることがなかったかもしれない。痛む胸の拠り所がなくて、テレビを眺める。