つめたい空気を吸い込むと咳が出るので、母にも心配される。
朝ゆっくり起きて、ホテルのビュッフェをたらふく食べ、伊勢丹のサロン・デュ・ショコラを覗き(プレゼントで買ってもらっちゃった〜、これで2日間がんばれそう)、龍安寺へ。冬はどうかな〜と思っていたけれど、枯れきった木々を映す水面と、さむそうにくちばしを胸のなかに窄めて佇む鳥たちを眺めていると、寂しさとともに揺れる自然の呼吸を感じて、安心した。壮観な桜も、風流な紅葉も良いけれど、冬の京都もいい。住んでいるひとの特権かもしれないと思うとすこし鼻が高いが、大学から歩いてすぐなのに冬はめっきり出不精だから、行けてよかった。
龍安寺の境内にある西源院で、湯豆腐をたべた。小腹が減ったけれどお店を探す余裕もなかったのでささっと入ってしまったのだけれど、これが大正解だった。緑豊かなお庭を見ながらいただく、あたたかくてぷるぷるの湯豆腐と、シャキシャキと心地よいお野菜。精進料理のぜんまいの煮浸しや、白和えや、胡麻豆腐、焚き合わせ、お米もすべからく美味しくて、美味しいなあ、と何度もつぶやきながらいただいた。思い出すだけで涙が出そうなほど、おだやかな時間だった。
帰りはいつもどおり時間との戦いで、またタクシーに乗ってしまい(京都のタクシーはけっこう苦手)、焦りで感情を振り回されたけれど、ありがとう〜!と改札口で叫ぶ母の笑顔をみていると、やっぱりお別れはさみしい。授業時間ぎりぎりになり、やむをえず改札すぐそばのスタバに入ったら、隣でブラックエプロン昇格試験をやっていた。今日は学期最後の授業で、打ち上げがある。お店の予約などをした自分は、咳が出るので欠席。休むこととがんばることのバランスはいつもむずかしいけれど。がんばるみなさん、がんばれ〜と思う。