2.22

conomi
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この日記を始めたカフェで作業している。二つ隣の席に座る男性がすんごく綺麗で、思わずスマホの動画を止めてちらちら見てしまう。丁寧に時間をかけてメッセージカードを書き、大事そうに大丸の紙袋の中に入れる。両手に光る4つの指輪や、AirPodsMaxまでがものすごく美しいものにみえる。彼は紙袋を愛おしそうに見つめ、ふわりと笑ってから、アイスティーを半分以上残して出て行った。すごく綺麗な人だった。アンタ、すっごくかっこいいよ、と背中を眺めながら思う。プレゼントを渡す相手が喜んでくれますように。いや、喜ぶに決まっている。

朝10時からミーティングをして、14時になったのであわてて先に退出し、映画館へ行く。『PERFECT DAYS』。突然かなり大きな声でニコに「珈琲いる?」と叫ぶのが良かった。そしたらそのあとけっこう喋るようになったのですこし驚いた。わたしは自分の見たいように平山さんを見ていた。まず映画でいちばん印象に残るのはその先進的でデザイン性の高いトイレへのフォーカスで、この映画がユニクロやTOTOが出資してつくられた公衆トイレのプロモーションとして企画されたことを後で知り、そうかーと思う。ドイツ人の監督が、アメリカ南部文学のフォーマットを使って、東京の下町を舞台に、文化的に豊かな清貧を描いているということに対する批判のあり方があることはわかる。でも気持ちが落ち着く映画だった。

そのあと『枯れ葉』を見に行く。景色も、インテリアも、え?となるような展開も、少ない台詞も、いぬも、とても好きだった。北欧が好きなだけと言われたらそうかもしれない。